データが物語る「ほぼミスをしない」正確なパス供給。
無残な前半の4失点は、すべて広島のミスから生まれたもの。4月26日に行なわれたルヴァンカップ・神戸戦を総括すると、そういうことになるのだろう。
だが、よく考えてみれば、サッカーとは得てしてそういうものだ。足で蹴るという極めて不安定な技術を擁し、やはり不安定な球体を操るのだから。当然、そこにはミスが起きやすい。そのミスにつけ込み、しっかりと点をとっていく。それがサッカーの本質のひとつと言えるかもしれない。
そう考えれば、「ミスをしない」というプロとしては当然だと思われていることが、まったく「当然ではない」ということに気づくだろう。データスタジアムの調べによれば昨年、森崎和幸が記録したパス本数が2008本でその成功率は95.1%。昨年、シーズン途中からベンチに座ることが多かったためパス本数は例年よりもかなり少ないが、それでもこの数字である。ちなみに、パス本数ナンバーワンは中村憲剛(川崎)で3033本・成功率86.3%。パス本数ベスト10内で成功率90%超えを果たしているのは千葉和彦(93.7%)、阿部勇樹(90.7%)、エドワルド・ネット(90.2%)の3人だけで、いずれも95%台には届かない。森崎和は2015年にも成功率93.4%を記録。パス本数も2814本でリーグ3位に入り、パス本数トップ5の中で唯一の成功率90%台を成し遂げた選手となった。
つまり、彼はほぼ、ミスをしない。パス本数が多いということは、それだけプレー機会が多いということにつながり、ボールを受けられる位置にいるということ。そして成功率が高いということは、周囲の状況が正しく見えていてインターセプトの危険性を回避し、受け手もミスをしないような質のボールを正確に供給できている証明である。「安全なとこにパスを出しているだけだから」と本人は笑っていたが、それが事実であっても「95%」という数字は簡単に成し遂げられるものではないだろう。
広島のポゼッションサッカーは、森崎和幸という「95%の男」が存在することで、成立していた。相手にプレスを仕掛けられても、彼にボールを預ければ打開できる。周りはそう信じるから8番を探し、パスを出すのだ。
だが、よく考えてみれば、サッカーとは得てしてそういうものだ。足で蹴るという極めて不安定な技術を擁し、やはり不安定な球体を操るのだから。当然、そこにはミスが起きやすい。そのミスにつけ込み、しっかりと点をとっていく。それがサッカーの本質のひとつと言えるかもしれない。
そう考えれば、「ミスをしない」というプロとしては当然だと思われていることが、まったく「当然ではない」ということに気づくだろう。データスタジアムの調べによれば昨年、森崎和幸が記録したパス本数が2008本でその成功率は95.1%。昨年、シーズン途中からベンチに座ることが多かったためパス本数は例年よりもかなり少ないが、それでもこの数字である。ちなみに、パス本数ナンバーワンは中村憲剛(川崎)で3033本・成功率86.3%。パス本数ベスト10内で成功率90%超えを果たしているのは千葉和彦(93.7%)、阿部勇樹(90.7%)、エドワルド・ネット(90.2%)の3人だけで、いずれも95%台には届かない。森崎和は2015年にも成功率93.4%を記録。パス本数も2814本でリーグ3位に入り、パス本数トップ5の中で唯一の成功率90%台を成し遂げた選手となった。
つまり、彼はほぼ、ミスをしない。パス本数が多いということは、それだけプレー機会が多いということにつながり、ボールを受けられる位置にいるということ。そして成功率が高いということは、周囲の状況が正しく見えていてインターセプトの危険性を回避し、受け手もミスをしないような質のボールを正確に供給できている証明である。「安全なとこにパスを出しているだけだから」と本人は笑っていたが、それが事実であっても「95%」という数字は簡単に成し遂げられるものではないだろう。
広島のポゼッションサッカーは、森崎和幸という「95%の男」が存在することで、成立していた。相手にプレスを仕掛けられても、彼にボールを預ければ打開できる。周りはそう信じるから8番を探し、パスを出すのだ。