イブラは絶対だが、指揮官はラッシュフォードを軽視はしていない。
しかし、今シーズンのマンチェスター・Uの最前線には、リーグ戦27試合で17得点・5アシストを記録している新戦力ズラタン・イブラヒモビッチが君臨している。
それでも指揮官が「見習い役」ラッシュフォードを軽視していないことは、大物エースが欠場したリーグ戦でCF起用したことからも理解できる。その3試合には昨年11月18日のアーセナル戦(△1-1)も含まれていた。
肝心の本人も、「センターフォワードが好き」と言う一方で、「フォワードの仕事を理解できるからウインガーでのプレーは勉強になる」とも語っている。途中出場の場合、後半に疲れの見える敵に突破力で勝負できることから、自信を掴む意味でもモウリーニョのアウトサイド起用に利点があるとも言える。投入後5分で先制点をアシストした1月2日のウェストハム戦(〇2-0)が、その好例だ。
そんなラッシュフォードは、先のサンダーランド戦で待望の今シーズンのプレミア4ゴール目を記録した。
お膳立ては、得点前のワンツーの最中に一瞬、パスコースを指し示す余裕を見せたイブラヒモビッチだった。試合前には、飴と鞭を使い分ける指揮官が、「懸命にやっている。今シーズンの苦しみは来シーズンへの糧だ」と激励していた。
プレミアリーグを闘う10代には「金満」、50代の名門新監督には「短期志向」が嘆かれる英国内だが、モウリーニョ体制下で、成長過程にあるラッシュフォードを静かに見守りたい。
文:山中忍
【著者プロフィール】
やまなか・しのぶ/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。
それでも指揮官が「見習い役」ラッシュフォードを軽視していないことは、大物エースが欠場したリーグ戦でCF起用したことからも理解できる。その3試合には昨年11月18日のアーセナル戦(△1-1)も含まれていた。
肝心の本人も、「センターフォワードが好き」と言う一方で、「フォワードの仕事を理解できるからウインガーでのプレーは勉強になる」とも語っている。途中出場の場合、後半に疲れの見える敵に突破力で勝負できることから、自信を掴む意味でもモウリーニョのアウトサイド起用に利点があるとも言える。投入後5分で先制点をアシストした1月2日のウェストハム戦(〇2-0)が、その好例だ。
そんなラッシュフォードは、先のサンダーランド戦で待望の今シーズンのプレミア4ゴール目を記録した。
お膳立ては、得点前のワンツーの最中に一瞬、パスコースを指し示す余裕を見せたイブラヒモビッチだった。試合前には、飴と鞭を使い分ける指揮官が、「懸命にやっている。今シーズンの苦しみは来シーズンへの糧だ」と激励していた。
プレミアリーグを闘う10代には「金満」、50代の名門新監督には「短期志向」が嘆かれる英国内だが、モウリーニョ体制下で、成長過程にあるラッシュフォードを静かに見守りたい。
文:山中忍
【著者プロフィール】
やまなか・しのぶ/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。