スタイル貫徹への“覚悟”が垣間見えた開幕戦。
町田戦では、ピンチは決して少なくなく、相手のゴール前での精度の低さに助けられたというのが正直なところだ。それに関してディフェンスリーダーである近藤直也は「前半はうまくオフサイドを取れた場面があったんですけど、後半は2列目から出てくる選手の対応で後手を踏む場面があった。そこは次に向けての課題かなと思います」と語った。
が、正確に裏を通せる中盤の選手と裏抜けに優れたFWがいる相手を前にすれば、守りきるのは簡単ではない。また、積極的な上下動を求められるため、試合中に蓄積する疲労と、そこから生まれるラインのズレにも不安はある。
これは前線の選手にも言えることで、敵最終ラインの背後に出るロングボールを狙い走る、サイドチェンジのたびにサポートに寄る、奪われたら切り替えてプレスにいく、という作業を繰り返すことにより、最も求められるゴール前で“決める”力が残されないという悪循環も生まれかねない。
ダイナミックな攻撃に期待感はあるが、逆に守備の不安も少なくない。多大な運動量を要求されるスタイルは夏場にはどうなるのか? 1−0でリードしている時には最終ラインを低くして耐えるのも必要では? と様々な問いは生まれてくる。
それでも、選手たちの中には“このサッカーをやっていく”という覚悟と良い意味での割り切りがある。“極端”な形であることは間違いないが、明確なスタイルを打ち出して愚直に貫くチームがあっても面白い。そういう意味では、今季の千葉の動向に期待したいところだ。
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)
が、正確に裏を通せる中盤の選手と裏抜けに優れたFWがいる相手を前にすれば、守りきるのは簡単ではない。また、積極的な上下動を求められるため、試合中に蓄積する疲労と、そこから生まれるラインのズレにも不安はある。
これは前線の選手にも言えることで、敵最終ラインの背後に出るロングボールを狙い走る、サイドチェンジのたびにサポートに寄る、奪われたら切り替えてプレスにいく、という作業を繰り返すことにより、最も求められるゴール前で“決める”力が残されないという悪循環も生まれかねない。
ダイナミックな攻撃に期待感はあるが、逆に守備の不安も少なくない。多大な運動量を要求されるスタイルは夏場にはどうなるのか? 1−0でリードしている時には最終ラインを低くして耐えるのも必要では? と様々な問いは生まれてくる。
それでも、選手たちの中には“このサッカーをやっていく”という覚悟と良い意味での割り切りがある。“極端”な形であることは間違いないが、明確なスタイルを打ち出して愚直に貫くチームがあっても面白い。そういう意味では、今季の千葉の動向に期待したいところだ。
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)