ユベントス支配に歯止め? セリエAの「ヤングタレント争奪戦」が熾烈に

カテゴリ:移籍情報

片野道郎

2017年02月03日

セリエBで半年しか実績がない19歳に破格の値段が付いた理由は?

今シーズンに台頭したカルダーラをいち早く釣り上げたのもユーベ。さすがの交渉術だった。画像はユベントスの公式ツイッターより

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 しかし、トップチームに本格デビューした今シーズンは、開幕から右ウイングとしてレギュラーに定着。ここまで4得点・4アシストという活躍を見せている。
 
 183センチ・75キロというバランスの取れた体躯に、170センチ前後のプレーヤー並みのクイックネスとアジリティー、そして優れた足技を備えたドリブラーで、トリッキーなテクニックを駆使した1対1のドリブル突破と、右サイドから鋭く中央にカットインしての左足シュートが最大の武器だ。
 
 とはいえ、様々な意味でまだ粗削りなタレントであり、今すぐにセリエAで通用するかという問いに対しては否定的な声が多い。以前ならば、サッスオーロ、キエーボ、エンポリ、アタランタといった若手の発掘に熱心なプロビンチャーレ(地方の中小クラブ)が獲得に乗り出すレベルの「原石」と言えばいいだろうか。
 
 しかし今冬は、そのアタランタはもちろん、ミラン、ナポリ、そしてユーベというビッグクラブまでが獲得に乗り出し、文字通りの争奪戦になった。最終的にユーベが支払った移籍金は600万ユーロ。ボーナスの400万ユーロを含めて、セリエBで半年しか実績がない19歳としては破格の値段である。
 
 ユーベはここ数年、シモーネ・ザザ(現バレンシア)をはじめ、ドメニコ・ベラルディ(サッスオーロ)、ダニエレ・ルガーニ(元エンポリ/現ユーベ)、ステーファノ・センシ(元チェゼーナで現在はサッスオーロ保有だが、実質的にユーベのコントロール下にあると見られる)、ロランド・マンドラゴーラ(元ジェノア/現ユーベ)まで、若いイタリア人タレントの「先物買い」を積極的に進めてきた。
 
 今冬もオルソリーニに加えて、アタランタのエレガントな頭脳派CBマッティア・カルダーラ(イタリアU-21代表)の保有権も獲得。オルソリーニは2017年夏、カルダーラは1年半後の2018年夏まで、レンタルという形で現所属クラブに残留する契約になっている。先に唾だけつけて他クラブに取られるのを防いでおき、時間をかけて成長を見守ろうという算段である。
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