来季は大学三冠を目指す。
中野は磐田U-18に所属していた高校時代、その風貌から“リトル香川”と呼ばれていた。ただ、ビジュアル先行ではない。本家に負けず劣らずのプレーを当時から見せつけてきた。
抜群のアジリティと技術を武器に相手が作ったギャップを突いてボールを受け、ドリブルでの仕掛けもある。本人は自身の最大の武器を「裏への飛び出しやオフザボールの動き」と語るが、それに加えて動きながらのコントロールも秀逸だ。
特に決勝戦で沈めた自身の2点目でありチームの4点目は彼の高い技術が凝縮されていた。GKからのフィードに抜け出し、足もとで不規則なバウンドをして前進するボールを自身の間合いから逃さず、最後は芯をしっかり叩いてサイドネットに突き刺した。
残りふたつのゴールも、ボックス内におけるGKとの1対1で抜群の冷静さを見せてネットを揺らした。まさに本家である香川真司を彷彿させたと言っても、大げさではない。
それに加えて最前線での守備も怠らず、日体大最終ラインに精力的にプレスをかけてミスを誘うシーンもあった。
FWとしてもとめられている攻守の部分で高いクオリティを発揮する中野は、大会を通じてひとつ、頭が抜け出ていた存在であったように思える。
「ゴールに向かってプレーするのが自分の武器だと思いますし、それをやるからチームに良い影響を与えられる」
自信を持ってこう語ったストライカーが次なる目標として掲げるのは、最上級生となる2017年度に、リーグ戦と総理大臣杯、そしてインカレの3つを獲ることだ。
「強い筑波を証明したい」
この思いを持ち、自らの力でまずひとつ目のタイトルをチームにもたらしたが、すべてを手にした訳ではない。来年、さらなる成長と戴冠の可能性を十分に秘める“強い筑波”の中心には、必ず中野誠也の姿があるだろう。
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)
抜群のアジリティと技術を武器に相手が作ったギャップを突いてボールを受け、ドリブルでの仕掛けもある。本人は自身の最大の武器を「裏への飛び出しやオフザボールの動き」と語るが、それに加えて動きながらのコントロールも秀逸だ。
特に決勝戦で沈めた自身の2点目でありチームの4点目は彼の高い技術が凝縮されていた。GKからのフィードに抜け出し、足もとで不規則なバウンドをして前進するボールを自身の間合いから逃さず、最後は芯をしっかり叩いてサイドネットに突き刺した。
残りふたつのゴールも、ボックス内におけるGKとの1対1で抜群の冷静さを見せてネットを揺らした。まさに本家である香川真司を彷彿させたと言っても、大げさではない。
それに加えて最前線での守備も怠らず、日体大最終ラインに精力的にプレスをかけてミスを誘うシーンもあった。
FWとしてもとめられている攻守の部分で高いクオリティを発揮する中野は、大会を通じてひとつ、頭が抜け出ていた存在であったように思える。
「ゴールに向かってプレーするのが自分の武器だと思いますし、それをやるからチームに良い影響を与えられる」
自信を持ってこう語ったストライカーが次なる目標として掲げるのは、最上級生となる2017年度に、リーグ戦と総理大臣杯、そしてインカレの3つを獲ることだ。
「強い筑波を証明したい」
この思いを持ち、自らの力でまずひとつ目のタイトルをチームにもたらしたが、すべてを手にした訳ではない。来年、さらなる成長と戴冠の可能性を十分に秘める“強い筑波”の中心には、必ず中野誠也の姿があるだろう。
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)