【プリンス関東】代表ではバカにされることも… 東京Vユース復活に懸ける選手たちの決意

カテゴリ:高校・ユース・その他

竹中玲央奈

2016年12月13日

「6年間やらせてもらっていて集大成だと思っていた」

前橋育英戦で2ゴールをマークした松本。プレミア参入戦進出を決める重要な得点を奪った。写真:竹中玲央奈

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 この試合のMOMを挙げるのであれば、2点を奪った3年生の松本幹太で異論はない。得点シーン以外でも正確にボールを収める技術や相手DFのプレッシャーがある中で正確な技術を見せるなど、随所に攻撃センスを発揮した。縦へのスピードを武器に臆することなくゴールに迫るこの背番号11は多くの視線を集めたが、実はFWに転向したのは今年の8月というから、なお驚きである。
 
「もともと左サイドバックでずっとやっていたんですけど、ちょうど和倉ユース(※8月に石川県で開催されるユースサッカーフェスティバル)で前を試してみようかという話になった。そこで入れてみたところ、すごく良かった。性格的にも『行っちゃえ! という選手』というか、勢いがある性格なので、FWは合っているのかなと思いました」
 藤吉信次監督は松本のコンバート経緯をこう語る。
 
「攻撃は大好きです。サイドバックの時も守備をしなくて怒られていて。とにかく(相手より)先に前に、前に行って、クロスを(上げる)という感じでした」本人が話すように、彼の特色はひたすら前へ迫って仕掛け、持ち前のスピードで裏を付くプレー。
 
 サイドバック時代から持っていたこの意識を最前線でも発揮したことで、この2得点につながった。“攻撃が好きだからそれに集中できる”とポジティブに捉えている松本には、FWでやることに迷いはない。難しく考えず、シンプルに考えてプレーをした結果、この一戦でチームを救う立役者となった。そして、松本も藤本と同じくプレミア昇格への思いは強い。
 
「ここで僕は6年間やらせてもらっていて、集大成だと思っていた。思うことはたくさんあったんですけど、この試合に集中するということで、前日から点を決めることしか考えていなかったし、ヴェルディを復活させたいという思いは強いです」
 
 まだ、参入戦への切符を手にしたにすぎず目標達成まので道のりは平易ではない。しかし、選手たちが持つ名門再建への並々ならぬ思いは、3年ぶりのプレミアEAST復帰を実現しそうな気配がある。
 
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)
 
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