【日本プロサッカー選手会|特別インタビュー】高橋秀人会長が語る知られざる選手会の舞台裏

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年11月24日

「会長の経験があるからこそ視野が広がった。プレーに生かせる部分もたくさんある」

クラブの選手会代表者が集まる「総会」の会議風景。会長として、言葉のチョイスや会議の雰囲気作りには難しさを感じるという。 写真提供:日本プロサッカー選手会

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――J1からJ3の意見すべてに応えるのは、難しいですよね。
 
 Jリーグには、J3も含めれば約1300人の選手がいて、そのなかで、選手会という組織、組合を作っています。基本的には全部聞くスタンスでいますが、残念ながらすべての議題に時間を割くことができないため、いくつか要点を絞り、緊急性の高いものから議論をします。言葉のチョイスやニュアンス、会議の雰囲気作りには難しさを感じています。
 
――30~40人前後のクラブレベルに対し、選手会では1000人超。人数の規模が違う分、舵取りの難しさも想像を絶します。
 
 各支部(クラブ)には支部長がいて、彼らがいろんな意見を集めてくれる。FC東京であれば、クラブの選手会会長である吉本(一謙)選手ですね。選手会の業務に「支部訪問」という活動があって、事務局のスタッフが年に2回(春と秋)、各支部と情報伝達や議論を行なう場があります。その意見を吸収して、理事会(会長、副会長、監事で構成)と事務局で話し合いをしながらいろんな方向性を決めていくので、束ねようという感覚はあまりありません。
 
――歴代の会長は、柱谷哲二氏、井原正巳氏、中山雅史氏、藤田俊哉氏、佐藤寿人選手と錚々たる顔ぶれが務めてきました。高橋選手は、どうやって「自分のカラー」を出していきたいと考えていますか?
 
 よく聞かれますが、試行錯誤の最中というか(苦笑)。佐藤前会長からも、「ヒデは俺とは違うから、ヒデなりのやり方でやっていってくれ」とメッセージを頂きました。自分の色はなんだろう……、と考えた時に、選手会はみんなの組織なので、カラーを全面的に押し出すよりも、客観的に物事を見て臨機応変に対処していくことが大事だと考えています。
 
 J1、J2、J3それぞれの立場があって、求められる部分がどうしても異なってくる。あくまで「みんなのための組織」ということを念頭に置き、そのうえで自分の言動と行動が日本プロサッカー選手会のためになっているのか、自問自答しています。

 副会長の播戸選手や小川選手(佳純/元・名古屋)、大谷選手(秀和/柏)、中町選手(公祐/横浜)、小宮山選手(尊信/川崎)、菅選手(和範/栃木)ら上の世代の選手たちから、物事の進め方や議論の仕方を学びました。そうしたベースを崩さないようにしながら、組織が一歩でも二歩でも前に進んでいくためのなにかを、常に探しながらやっていきたいと思っています。
 
――プロサッカー選手として、試合や練習をこなしながら、選手会の業務を行なうのはやはり大変では?
 
 ひとりのプレーヤーとして考えれば、負担になる部分は少なからずあります。その一方で、会長に就任しておよそ5か月が経過して思うのは、その経験があるからこそ、視野が広がって、いろんな見方で物事を判断できるようになったし、プレーに活かせる部分もたくさんあるなと。みんなと共有しながら、試行錯誤して、乗り越えた時に、やはり「やって良かったな」という充実感があります。それは今後も、前向きに続けていきたいですね。
 
――先日、来季から「1シーズン制」を採用することが発表されました。選手会で各クラブの選手にヒアリングを行ない、高橋選手が選手会としての意向を村井チェアマンに伝えたそうですね。
 
 1シーズン制に関しては、「選手の意見はどうなのかな」と事務局が各支部に前もってアンケートを取っていたんです。レギュレーションで言えば、ファン・サポーターの方々も選手も、1シーズン制に戻してほしい、という意見が圧倒的に多いです。

 ただ、2ステージ制にもメリットはある。誰がどの程度支持をしているかは数字にしてみないと分からないところもあるので、「1シーズン制に戻したいか」「2ステージ制のままで良いか」、意見を集計して、チェアマンに提出しました。要約すると、8対2で1シーズン制に戻してほしいという結果でした。
 
 チェアマンとは今回、日程緩和による選手の負担減少や、天皇杯を除いてJ1とJ2の選手のリーグ戦の終了時期をある程度まとめるのかなども、お話しさせて頂きました。
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