【日本代表】「本田さんの次は俺」オランダの玄人を唸らせた小林祐希の自信と決意

カテゴリ:日本代表

中田徹

2016年11月08日

「ゴール、アシスト、あるいは違いを作りたい」

小林(右)はハリルホジッチ監督(左)の期待に応え、香川と清武がいるトップ下のポジション争いに割って入れるか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

「まずは存在価値を見せつけて、自分の立ち位置をチームの中で作る。そして結果を出していけば、おのずとトップ下のポジションは回ってくる」
 
 つまり、ヘーレンフェーンでの小林は現状、“偽りの自分”を意図して演じているわけだ。チーム内での地位を確立した今、徐々に小林はプレーの重心を攻撃に置く時間を増やしている。
 
 実際、インターナショナルマッチウィーク直前のスパルタ戦(11月4日)では、「トップ下をイメージしてプレーした」という。
 
 たしかに、これまでは球離れを早くしてパスワークを軸に据えていたが、この試合ではあえてボールを少し運んでゲームを動かし、攻撃に新たなアクセントを付けようとした。
 
 味方に決定的なスルーパスが通るシーンはなかったが、「この距離で、このスピードのスルーパスを出すと、相手の足が伸びてきてカットされちゃうんだ」とJリーグのディフェンダーとは違った守備レンジを学び、「次は浮き球で出してみるか、それともカーブをかけてみるか」とイメージを膨らませている。
 
 さて、6月のキリンカップ以来の招集となった日本代表での小林は、ボランチか、それともトップ下なのか。
 
 11月4日の招集メンバー発表会見でヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、守備的MFとして長谷部誠、山口蛍、井手口陽介、永木亮太の名前を挙げ、香川真司、清武弘嗣、そして小林には「もっとオフェンシブで、より組み立てに加わり、よりペナルティーエリアの中に入ってきて欲しい」と注文した。
 
 その話をスパルタ戦後のミックスゾーンで小林に投げかけると、「できると思います。それが本職ですから」と自信満々に言ってのけた。
 
「日本代表でトップ下のポジションでやらせてもらえるんだったら、ゴール、アシスト、あるいは違いを作りたい。『あっ、そこでこういうプレーをするんだ』という創造性、『あんなに囲まれていても落ち着いているな』という安心感。それを本田圭佑さんはずっと日本代表に与え続けていた。次の世代は俺だぞ、っていうのを見せたいと思います」
 
 そう決意を語ってオランダから日本へと旅立っていった小林は、日本代表でいかなるパフォーマンスを見せるのか。要注目だ。
 
文:中田徹
【関連記事】
【日本代表】小林祐希に求められるもの――ハリルのリクエストは「寄せの距離短縮」と「ドリブルからの左足」
【日本代表】トップ下候補の小林祐希。香川や清武との争いは「楽しみなミッション」
【セルジオ越後】井手口、小林、久保らはサウジ戦では起用しないはず。“マスコミ対策”のメンバー選考と感じるよ
【日本代表】ライバルの台頭に山口蛍の心境は? 井手口については「怪物やな、と」
【ブンデス日本人の現地評】軒並み低調な代表勢のなかで評価うなぎ昇りの長谷部、唯一のゴールは2部の山田 etc.

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 唯一無二の決定版!
    2月15日発売
    2024 J1&J2&J3
    選手名鑑
    60クラブを完全網羅!
    データ満載のNo.1名鑑
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト いざW杯予選へ!
    3月8日発売
    元代表戦士、識者らと考える
    日本代表の現在地と未来
    2026年へのポイントは?
    J1&J2全クラブ戦力値チェックも
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 夏の移籍を先取り調査!
    3月21日発売
    大シャッフルの予感
    SUMMER TRANSFER
    夏の移籍丸わかり
    完全攻略本2024
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ