U-16日本代表の主将、福岡慎平はやはり大物だった

カテゴリ:高校・ユース・その他

川原 崇(高校サッカーダイジェスト)

2016年11月01日

心に深く刻み込まれたイラク戦の敗北

シャビやピルロへの憧れを口にしつつ、実際のお手本に挙げたのは、じつに渋いワールドクラスの名だった。写真:森田将義

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 試合後、「話を聞かせてほしい」と尋ねると、「ありがとうございます」と即答で返し、カバンを地面に置き、手を後ろに組み、まっすぐこっちを見てテキパキと回答してくれた。平川と同じだ!! 今どきの16歳はこんな感じなのかと錯覚してしまいそうだが、さにあらず。このふたりがスペシャルなだけだ。
 
 勝利した喜びを噛み締めながら、こう切り出した。
 
「思ってた以上に、大分がどんどん背後へボールを蹴ってきたので、守備に引っ張られたところがありました。それでもチームで集中を切らさずにゴール前でしっかり身体を張って、無失点で終われたのは自信につながります。スタミナですか? 走る部分については自分の真骨頂でもあり特長でもあるので。ほかのところはまだまだ足りないところだらけですが、走りはひとつの強みとして、もっと磨いていきたいですね」
 
 もはやこの年代の選手に訊く恒例の質問だ。理想としているワールドクラスは誰なのか。じつに渋い好みながら、リアリストの横顔を少しだけ垣間見る。
 
「海外サッカーは相当見てますね。パスのところではシャビであったりピルロだったりが好きなんですけど、実際の僕のプレーの手本となると、また違ってきます。攻撃面で参考にしているのが、ビダル。ボールを持って前に行くというところがすごく勉強になります。(京都での役回りは)ボランチですけど、高い位置で攻撃に絡む仕事も求められているので、ビダルのプレースタイルはイメージにぴったりなんです。真似していければいいなと」
 
 アジア選手権では来年のワールドカップ行きのチケットは手に入れたが、やはり最後のイラク戦(準決勝)の敗北が心に深く刻み込まれたようだ。
 
「負けて本当に悔しかった。一本のパスミスであったりわずかなコントロールミスが失点につながるんだと実感しましたし、僕自身、もう一度チームに戻って基礎の部分をやり直さなきゃいけないと感じました。世界大会まで1年しかない。フィジカルの面でも世界で戦える身体を作っていかないといけないし、個々で取り組むべき課題はすごく多い。時間はあまりないんです」
 
 
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