「アンリの再来」との声も。CFコンバートで輝くA・サンチェスがアーセナルを優勝に導く?

カテゴリ:メガクラブ

山中忍

2016年10月31日

A・サンチェスとクラブのレジェンド、アンリの共通点とは?

A・サンチェスとジルーのポジション争いについて、ヴェンゲル(左)は「彼らがゴールを決めてくれるなら、何も悩むことはない」とコメントしている。 (C) Getty Images

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 今シーズンのA・サンチェスの3アシストは全てメスト・エジルへのお膳立てだが、「CFの果敢で巧みな動きがエジルにゴールを狙うスペースと時間を生んでいる」と説明しているのは、先代エースのティエリ・アンリだ。
 
 そんなアンリについて『サン』紙は、かつてユベントスから加入した際にウインガーからCFへとコンバートされたことを引き合いに出し、「ヴェンゲルによるサイドアタッカーのCF化成功例第2弾か?」と報じている。
 
 また、同紙にはA・サンチェスがアーセナルでの通算100試合目となった9月24日の6節チェルシー戦(○3-0)で通算47ゴール目をマークし、100試合で48ゴールだったアンリとの数宇上での共通点も指摘されている。
 
 つまりクラブ最多得点記録を持つスーパーレジェンドと比較されるほど、今シーズンのアーセナルにおけるA・サンチェスの存在は大きいのだ。
 
 もっとも、ジルーの回復後もA・サンチェスをCFで使い続けているヴェンゲルは、2年前にこのチリ人FWをバルセロナから獲得した当初から同じ南米産のルイス・スアレス(現バルセロナ)との共通点を度々口にしている。
 
 A・サンチェスの獲得前年に、リバプールとのスアレス獲得交渉が破談に終わっていたヴェンゲルが、A・サンチェスのような貪欲なストライカーを欲しがっていたことは紛れもない事実だ。
 
 実際、指揮官の就任20周年でもあった今シーズンのチェルシー戦でのA・サンチェスは、それこそ相手DF陣が太刀打ちできないスアレスばりの積極姿勢と狡猾な面も含む巧妙さを披露し、老獪な指揮官の目が確かだったことを証明した。
 
「アンリの再来」であれ、「スアレスの代役」にしても、開幕直前には、元アーセナルFW兼MFのポール・マーソンに「彼の1トップ起用では優勝は無理」と言われたA・サンチェスは、10節後にはプレミアを代表するCFのアラン・シアラーに「彼が1トップのほうがアーセナルは機能する」と評価されるほどになっている。
 
 A・サンチェスというワールドクラスの新CF誕生で勢いに乗るアーセナルには、いつしか12年ぶりのプレミアリーグ制覇を期待する声も聞こえてきている。
 
文:山中忍
 
【著者プロフィール】
山中忍/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。
 
 
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