ややこしいのが、年間３位以内を決めた浦和、それに川崎はそのチャンピオンシップ出場権を、すでに獲得している。第２ステージ優勝チームが決まっていないにもかかわらず……。
 
　説明すればするほど、分かりにくくなる。
 
　昨季よりも複雑になったシステム。興梠の改めての発言は、自身が何を優先したいかをファンやサポーターにも示し、一方で選手の気持ちを代弁したものと言えた。
 
「チャンピオンシップももちろん強いチームが来て、勝つか負けるかを決めるが運もかかわる。それが『タイトル』というのはちょっと納得がいない。年間勝点１位が、真のチャンピオンだと思うので、僕はそこを目指してやっていきたい」
 
　残り２試合、注目は「ステージ優勝はどこか」よりも、大混戦のJ1残留争いであり、そして勝点１差の浦和と川崎による年間勝点１位を巡る争いになるだろう。興梠発言から浮かび上がるのは、２ステージ制そのものより、今回２年間のチャンピオンシップのシステムの問題だ。ステージ優勝したチームよりも、むしろチャンピオンシップに滑り込んだ年間３位チームのほうが称えられる。そんな歪んだシステムに疑問を呈した格好だ。
 
「川崎は厳しい試合を残し、レッズもある意味、残留を争う磐田と難しい戦いが待っている。また２年前や昨季のようにならないよう、気を引き締めてやっていきたい」