注目必至の「名古屋×磐田」の直接対決。
新潟と同じタイミングで順位をひとつ上げ、3か月ぶりに降格圏内を抜け出したのが名古屋だ。鹿島、横浜とともに、これまで一度もJ2に落ちたことがないオリジナル10(Jリーグ発足時に加盟していた10クラブ)の意地なのか、一気に巻き返してきた。
ターニングポイントは、8月23日の政権交代と、その後の闘莉王復帰。小倉隆史GM兼監督の休養を発表し、アシスタントコーチのボスコ・ジュロヴスキーを指揮官に昇格させると、すぐさま“闘将”をブラジルから呼び寄せた。
この決断が功を奏し、闘莉王がカムバックを果たした新潟戦で19試合ぶりの勝利(カップ戦は除く)を飾った名古屋は、以降の3節を2勝1敗で乗り切り、年間勝点で15位に浮上したのだ。
名古屋と入れ替わるように降格圏内に沈んだのが甲府だ。夏場には新潟と広島に連勝するなど、なんとか持ち堪えていたが、9月に入ると1分3敗と大失速。勝点を思うように 伸ばせなかった。
もっとも、甲府はこれまで何度も残留争いを経験してきているだけに、ある意味、こうした“サバイバル”を得意としているチームとも言える。 最終盤戦をどう戦えばいいのか熟知しているはずで、真骨頂を発揮するのはここからかもしれない。
すでに福岡のJ2降格が決まっており、残る枠はあとふたつ。そのうちの1枠を湘南が埋めて、団子状態である他の4チームのうち、最後の1枠にどこが収まるかという構図になる可能性が高い。
もちろん、湘南が驚異の追い上げを見せて、さらに混戦模様となることもあり得る。現 時点でどのチームも、過去の5年の平均残留ライン(勝点37)をクリアしていないだけに、なにが起こるか分からない。
次の15節には、「名古屋×磐田」という注目カードが組まれている。ここで名古屋が勝つと、他会場の結果次第で残留争いがより混沌となる可能性もあるだけに、見逃せない一戦だ。
磐田にとってはある意味、悪い流れを断ち切るチャンスだろう。上昇気流に乗りかけている名古屋を叩ければ、勝点3を得るだけでなく、彼らの勢いを弱めることができる。
また同節には、冒頭で記したように湘南の運命も懸かっている。ここで湘南の降格が決まれば、その後、その湘南との対戦がある名古屋、甲府は少なからず有利かもしれない。
いずれにせよ、スリリングな争いは最終節までもつれ込むだろう。
文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
ターニングポイントは、8月23日の政権交代と、その後の闘莉王復帰。小倉隆史GM兼監督の休養を発表し、アシスタントコーチのボスコ・ジュロヴスキーを指揮官に昇格させると、すぐさま“闘将”をブラジルから呼び寄せた。
この決断が功を奏し、闘莉王がカムバックを果たした新潟戦で19試合ぶりの勝利(カップ戦は除く)を飾った名古屋は、以降の3節を2勝1敗で乗り切り、年間勝点で15位に浮上したのだ。
名古屋と入れ替わるように降格圏内に沈んだのが甲府だ。夏場には新潟と広島に連勝するなど、なんとか持ち堪えていたが、9月に入ると1分3敗と大失速。勝点を思うように 伸ばせなかった。
もっとも、甲府はこれまで何度も残留争いを経験してきているだけに、ある意味、こうした“サバイバル”を得意としているチームとも言える。 最終盤戦をどう戦えばいいのか熟知しているはずで、真骨頂を発揮するのはここからかもしれない。
すでに福岡のJ2降格が決まっており、残る枠はあとふたつ。そのうちの1枠を湘南が埋めて、団子状態である他の4チームのうち、最後の1枠にどこが収まるかという構図になる可能性が高い。
もちろん、湘南が驚異の追い上げを見せて、さらに混戦模様となることもあり得る。現 時点でどのチームも、過去の5年の平均残留ライン(勝点37)をクリアしていないだけに、なにが起こるか分からない。
次の15節には、「名古屋×磐田」という注目カードが組まれている。ここで名古屋が勝つと、他会場の結果次第で残留争いがより混沌となる可能性もあるだけに、見逃せない一戦だ。
磐田にとってはある意味、悪い流れを断ち切るチャンスだろう。上昇気流に乗りかけている名古屋を叩ければ、勝点3を得るだけでなく、彼らの勢いを弱めることができる。
また同節には、冒頭で記したように湘南の運命も懸かっている。ここで湘南の降格が決まれば、その後、その湘南との対戦がある名古屋、甲府は少なからず有利かもしれない。
いずれにせよ、スリリングな争いは最終節までもつれ込むだろう。
文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

10月13日発売号ではJ1・第2ステージ残り3節の見どころを特集。中村憲剛選手のインタビュー、楢﨑正剛×田口泰士選手の対談に加え、J1・500試合の偉業を達成した阿部勇樹選手のストーリーにも迫ります。クラブダイジェストはC大阪。