【G大阪】遠藤保仁は、再び危険な存在に。大敗した浦和戦からの変化とは

カテゴリ:Jリーグ

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2016年10月10日

後半は徐々に感覚を取り戻していく。

ルヴァンカップの準決勝・第2戦では遠藤とアデミウソンを縦関係にして挑んだ長谷川監督。この指揮官の采配が再び遠藤に輝きを取り戻させた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 長谷川監督が遠藤に与えたポジションは、トップ下。
 
「どういう展開になっても、ヤット(遠藤)をトップ下でスタートさせれば、非常にうまくゲームをコントロールする力もあるので、追いかける展開になればボランチに下げることもできる」
 
 指揮官は、ゲームコントロールが上手い遠藤のトップ下起用の理由に、展開に合わせ、バランスをとれることを挙げるが、続けて攻撃面でも、その意図を語った。
 
「アデミウソンのスピードを生かしたいという想いがあった。遠藤とアデミウソンのコンビは、セカンドステージの初めの頃にしていた組み合わせ」
 
「初めはなかなかボールが足につかない場面もあった」(長谷川監督)遠藤だが、第2ステージ序盤にもトップ下で起用されていただけあって、後半は徐々に感覚を取り戻していく。
 
「トップ下ならトップ下の役割を。ボランチに戻る前もトップ下はやっていましたし、そのイメージで、うまくボール回しに参加しながら、できればフィニッシュにもどんどん絡んでいく。その役割はやろうかなと」
 
 うまくボール回しに参加しながら、フィニッシュに絡む――イメージを取り戻してきた遠藤と、周囲の連係が嚙み合い始めた63分、殊勲の同点ゴールが生まれた。
 
 再びトップ下という、よりゴールに近いポジションに移った遠藤は、ボランチで出場した第2ステージ・14節の浦和戦よりも、危険な存在になるかもしれない。
 
 ルヴァンカップ決勝は、その因縁の相手、浦和との対戦だ。
 
「別にやり返したいというのはないですけどね。(浦和は)素晴らしい、毎シーズン優勝争いに絡むようなチーム。普通にやるだけですし、決勝だからと言って、なにかを大きく変えるということもないでしょうし、自分たちは自分たちの持っているものをしっかり出したうえで、良い結果を出したいなと思います」
 
 その淡々とした口ぶりもまた、危険な臭いを放っている。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)

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