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【検証】ハリル監督見た? 11人全員でつないだ浦和の先制点。これが「日本化」の目指す理想形だ

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2016年10月02日

「継続してきたことが、やっと実を結びつつあることの表われ」とペトロヴィッチ監督も評価。

森脇(46番)はプレッシング、さらに駒井へのサイドチェンジと攻守両面で先制点に絡んだ。写真:滝川敏之

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 すると高木から、ギャップを突いて上がっていた森脇を経由し、右サイドに開いた駒井へパスがわたる(高木は左サイドへ抜けてDFの視界から消え、ゴール前へ駆け込む)。
 
 5分5秒、G大阪ゴール前まで迫り、ここで一気に浦和の攻撃のスピードが加速する。
 
 駒井から中央の柏木へパスが放たれる。あとはすべてワンタッチのダイレクプレーが続く。
 
 柏木からのスルーパスが、敵陣のペナルティエリア内にいた井手口と藤春の間をすり抜け、すでに縦に走り出していた武藤雄樹に渡る。武藤はゴールラインぎりぎりのところで身体を投げ出し中央へクロスを折り返す。

 ゴール正面に飛び込んだのは、CF興梠だ。しかし興梠はシュートを打たず、丹羽と井手口を引き寄せて、後方へスルー――。
 
 そして5分10秒、興梠の背後に駆け込んでいた高木がノーマークになって右足のサイドで合わせる。完璧にG大阪陣内を攻略。ボールはオ・ジェソクのブロックをかいくぐりゴールネットに突き刺さった。
 
 スローインでの再開からちょうど1分、森脇が右サイドの駒井に展開して、攻撃のスイッチを入れてからは、わずか5秒で決まった。 

 全員のオフ・ザ・ボールの動きの質も高く、特に前線の武藤と興梠はG大阪守備陣の“嫌がる”ところに常に顔を出してマークを引っ張り出し、相手を困惑させていた。一方、守備面では「駒井選手が好調だったので、どんどん生かそうと思った」という遠藤がやや右寄りにポジションを取って、同サイドの駒井&森脇の積極的な攻撃を後方でどっしりと支えていた点にも触れておきたい。
 
 浦和の11人全員が連動して生まれたゴール。唯一、ボールに触っていないものの、重要な“影のアシスト”をしたのが興梠だったことも分かる。
 
 浦和のペトロヴィッチ監督は試合後の記者会見で、次のように語り、手応えを掴んでいた。

「今日は内容と結果が伴うゲームができた。これまで継続してきたことが、やっと実を結びつつあることの表われだと思っている」
 
  また、埼玉スタジアムには、日本代表のハリルホジッチ監督が視察に訪れていたという。果たして、その目に、今回のゴールはどのように映ったの」だろうか? 
 
 指揮官はデュエル(1対1の対決)の弱さなど日本人に欠ける点を指摘してきた。ただ“日本人へのダメ出し”ばかりで、どのようにその短所を修正して特長を生かしていくべきなのかというビジョンがあまり見えずにいる。

 その否定のみの発言に、嫌悪感を抱く人が増えつつあるのは事実だ。
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