積み重ねてきたクラブの文化
こうしたクラブの伝統は選手ではなくコーチになった今後も伝えていくことはできるのだろう
「選手たちにはできれば背中などを見て学んで欲しい部分もありますけどね。求めたいのは作業になって欲しくないということ。心の底から考えて、心の底からやりたいという想いで行動して欲しいです。これまではファン感や清掃活動などで僕が先頭に立ち、みんなが付いてきてくれた部分もありました。だからもう一度、そういう選手にも出てきて欲しいなと思いますね。
イベントだからやろうよじゃなく、これはチームに必要なことで、サポーターが笑顔になってくれるなら絶対にやりましょうと、選手が働きかければ、うちの事業部は粋に感じ、本当に頑張る。事業部が考えたものだけをやっていたら、いつかスタッフの方々が力尽きちゃう。フロンターレではそういう姿勢も大事にしてもらえればと願っています」
後継者候補としてはアカデミー育ちのMF大関友翔らがいる。
「頼りにしていますよ。彼は自分とはまったく違うタイプですが、ああいう風に明るいキャラで、上下関係なくズバズバいろんなこと言える。だから上手くやって欲しいですし、大関だけでなく、皆で話し合いながら進んで欲しいですね」
多摩川“エコ”ラシコなどと題し、行なってきた多摩川の清掃活動などでは、当時はその一環でFC東京のサポーターとカヌー対決をすることもあり、当時若手で何も分からないままライフジャケットを着てカヌーを漕いだ安藤は面食らっていた部分もあった。
「それでも年齢を重ねるにつれて、先輩の姿を目にして意義や意味を理解し、めちゃくちゃ大事なことだと分かった」
地道にクラブとして活動を続けてきた結果、時代の変化もあるだろうが、多摩川沿いにはゴミが見当たらなくなり、逆に清掃活動の場所に困る“成果”も掴むことができた。安藤の選手人生のようにまさに積み重ねであり、“ピッチの上だけが全てではない”“川崎のクラブが川崎のために行動しなくてどうするんだ”というフロンターレの魂がこういう細部に詰まっている。そしてその伝統を体現してきたのが安藤であった。やはり“アンちゃん”の周りには笑顔が広がっていたのである。
規模を大きくしてきたクラブは今後、アジア、世界も目指していく。それでも安藤の言葉通り、目先の結果ではなく、大事にしなくてはいけないことがある。それがフロンターレである。
「選手たちにはできれば背中などを見て学んで欲しい部分もありますけどね。求めたいのは作業になって欲しくないということ。心の底から考えて、心の底からやりたいという想いで行動して欲しいです。これまではファン感や清掃活動などで僕が先頭に立ち、みんなが付いてきてくれた部分もありました。だからもう一度、そういう選手にも出てきて欲しいなと思いますね。
イベントだからやろうよじゃなく、これはチームに必要なことで、サポーターが笑顔になってくれるなら絶対にやりましょうと、選手が働きかければ、うちの事業部は粋に感じ、本当に頑張る。事業部が考えたものだけをやっていたら、いつかスタッフの方々が力尽きちゃう。フロンターレではそういう姿勢も大事にしてもらえればと願っています」
後継者候補としてはアカデミー育ちのMF大関友翔らがいる。
「頼りにしていますよ。彼は自分とはまったく違うタイプですが、ああいう風に明るいキャラで、上下関係なくズバズバいろんなこと言える。だから上手くやって欲しいですし、大関だけでなく、皆で話し合いながら進んで欲しいですね」
多摩川“エコ”ラシコなどと題し、行なってきた多摩川の清掃活動などでは、当時はその一環でFC東京のサポーターとカヌー対決をすることもあり、当時若手で何も分からないままライフジャケットを着てカヌーを漕いだ安藤は面食らっていた部分もあった。
「それでも年齢を重ねるにつれて、先輩の姿を目にして意義や意味を理解し、めちゃくちゃ大事なことだと分かった」
地道にクラブとして活動を続けてきた結果、時代の変化もあるだろうが、多摩川沿いにはゴミが見当たらなくなり、逆に清掃活動の場所に困る“成果”も掴むことができた。安藤の選手人生のようにまさに積み重ねであり、“ピッチの上だけが全てではない”“川崎のクラブが川崎のために行動しなくてどうするんだ”というフロンターレの魂がこういう細部に詰まっている。そしてその伝統を体現してきたのが安藤であった。やはり“アンちゃん”の周りには笑顔が広がっていたのである。
規模を大きくしてきたクラブは今後、アジア、世界も目指していく。それでも安藤の言葉通り、目先の結果ではなく、大事にしなくてはいけないことがある。それがフロンターレである。
改めて安藤も強調する。
「地域の皆さんとつながり、みんなでサポートしていく活動は絶対に絶やしちゃいけない。例えば優勝できなくても、一緒に悔しがってくれるサポーターがいてくれて、サポーターが見放さないチームってあると思うんです。でもそれは互いの信頼関係、日々の積み重ねがあってこそ。それがなくなってしまうと本当結果次第で見放されちゃうチームになってしまう。そこはフロンターレらしさをずっと続けて欲しいですよね」
安藤自身はコーチ業に全力を傾けつつ、今後は強化部などフロンターレに関わる仕事であればどんな分野でも興味があるという。
すべてはフロンターレのために――。
安藤はサインを頼まれ、「何か一言書いてください」とリクエストされた時に、必ず記す言葉がある。
「日々成長。この4文字って決めています。それが全てで、引退してからも何も変わらないですね。それこそ死ぬまで、どんなことに対しても成長していたい。それはやれていたことがやれなくなるのが後退なのではなく、成長する意識を持つことが大切。選手にも色々ありますから、前日できたことが疲労などで、できないこともある。それは良いんですよ。でも1センチでも1ミリでも自分を伸ばそうとする。そういう意識を持ち続けることが大事。キャンプの時もアカデミーの子が練習参加したりしますが、そういう考えも伝えるようにはしていましたね。そうやって教える楽しさは現役時代からあったのかもしれないです。性格的にやっぱり何か言ってあげたくなっちゃうので(笑)。
正気なところ今は楽しみと不安が半々です。ちゃんとしたボールを蹴れるかなとか、コーチは未知の世界なので不安もあります。でも僕は、自信と不安は自信が8割だったら不安は2割あったほうが良いと思っていて、常に不安は持ち歩くようにしています。だからそこも変わらないですね」
安藤駿介は安藤駿介らしく。
もしかしたら、その貢献は表にはなかなか見えてこないかもしれない。それでもフロンターレの伝統を継ぐ者として、安藤の存在はクラブに欠かせない。それは紛れもない事実である。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
【インタビュー・パート1】川崎所属16年で公式戦出場は「10」。それでも愛され続けた安藤駿介が残した偉大な足跡
【インタビュー・パート2】妻、家族に支えられた安藤駿介が川崎で引退を決断した運命的な一日。印象的だったセレモニー後の母の姿
【インタビュー・パート3】「僕のようになって欲しくない」フロンターレ愛を貫き、新米コーチとなった安藤駿介が志す指導者像とは
「地域の皆さんとつながり、みんなでサポートしていく活動は絶対に絶やしちゃいけない。例えば優勝できなくても、一緒に悔しがってくれるサポーターがいてくれて、サポーターが見放さないチームってあると思うんです。でもそれは互いの信頼関係、日々の積み重ねがあってこそ。それがなくなってしまうと本当結果次第で見放されちゃうチームになってしまう。そこはフロンターレらしさをずっと続けて欲しいですよね」
安藤自身はコーチ業に全力を傾けつつ、今後は強化部などフロンターレに関わる仕事であればどんな分野でも興味があるという。
すべてはフロンターレのために――。
安藤はサインを頼まれ、「何か一言書いてください」とリクエストされた時に、必ず記す言葉がある。
「日々成長。この4文字って決めています。それが全てで、引退してからも何も変わらないですね。それこそ死ぬまで、どんなことに対しても成長していたい。それはやれていたことがやれなくなるのが後退なのではなく、成長する意識を持つことが大切。選手にも色々ありますから、前日できたことが疲労などで、できないこともある。それは良いんですよ。でも1センチでも1ミリでも自分を伸ばそうとする。そういう意識を持ち続けることが大事。キャンプの時もアカデミーの子が練習参加したりしますが、そういう考えも伝えるようにはしていましたね。そうやって教える楽しさは現役時代からあったのかもしれないです。性格的にやっぱり何か言ってあげたくなっちゃうので(笑)。
正気なところ今は楽しみと不安が半々です。ちゃんとしたボールを蹴れるかなとか、コーチは未知の世界なので不安もあります。でも僕は、自信と不安は自信が8割だったら不安は2割あったほうが良いと思っていて、常に不安は持ち歩くようにしています。だからそこも変わらないですね」
安藤駿介は安藤駿介らしく。
もしかしたら、その貢献は表にはなかなか見えてこないかもしれない。それでもフロンターレの伝統を継ぐ者として、安藤の存在はクラブに欠かせない。それは紛れもない事実である。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
【インタビュー・パート1】川崎所属16年で公式戦出場は「10」。それでも愛され続けた安藤駿介が残した偉大な足跡
【インタビュー・パート2】妻、家族に支えられた安藤駿介が川崎で引退を決断した運命的な一日。印象的だったセレモニー後の母の姿
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