「壁を超える人間力が築かれた」オランダで急上昇中の日本代表CBが“高校サッカー”と“高校選手権”への想いを語る。「満足したら這い上がれない」【現地独占】
カテゴリ:日本代表
2025年12月27日
「感覚的には大学のほうがどちらかというと“個”」
――アカデミー(FC東京)から名門高校に行くとキツかったのでは?
「それは感じなかったですね。山梨学院はどちらかと言ったら施設は良かったですし。寮生活でしたが」
――そこが大変だったのでは?
「山梨学院でサッカーをすると決めたとき、親元から離れる感覚はありましたが、東京から出るという感覚があまりなく、いざ寮生活するときになったとき『え? 俺、寮で生活するんだ』という感じだったんです。もともと性格的に楽観的なので、そこで寮生活をしながら山梨に住むということに初めて気づきました。寮生活は楽しかったです。
大学も楽しかったです。東京に戻り、中央大学サッカー部には意識の高い選手がいて、さまざまな目標を持つ選手がいて、サッカーのレベルが一個上がる。大学では『自分がどれだけ努力できるか』が一番大事。そこがすごく楽しかった」
――大学では自分を律しないといけない。
「そうです。トップを目ざしている選手はいるけれど、それ以外の選手もいっぱいいます。朝、練習すると午後は(サッカー部としての活動は)何もない。時間がいっぱいある中で、どれだけ自己投資に費やす時間に回せるか。午後、自主練する人はするし、筋トレする人はするし、何もしない人もいる――という世界なので、個人の意識がすごく大事になってくる気がします」
――これも議論が分かれるところですが、高校生にとって高校選手権は頂点で、そこで一度目標のピークが来る。しかし、その後もサッカー人生は続きます。
「負けたときは失望感がありました。僕は高校サッカーがすごく好きだったから、終わったときにひとつ違うサッカーのフェーズに入る感覚になりました。高校選抜(デュッセルドルフ国際大会に遠征)に行ったときは嬉しかったですけれど、自分のサッカー部とは違って“サッカーの選抜で集まった選手たち”という感覚がありました。
感覚的には大学のほうがどちらかというと“個”。大学サッカー部として同じ方向を向くのは難しい。100人いる部員の中にはサッカーを一番の目標に置いてない選手もいますし、大学生なのでバイトをしている選手もいますし、勉強を優先する選手もいます。しかし、高校選手権ではメンバー外の選手も本気で応援します。大学もチームとして戦いますけれど、個の能力が重要視されるフェーズにここから入るのかなと感じました」
「それは感じなかったですね。山梨学院はどちらかと言ったら施設は良かったですし。寮生活でしたが」
――そこが大変だったのでは?
「山梨学院でサッカーをすると決めたとき、親元から離れる感覚はありましたが、東京から出るという感覚があまりなく、いざ寮生活するときになったとき『え? 俺、寮で生活するんだ』という感じだったんです。もともと性格的に楽観的なので、そこで寮生活をしながら山梨に住むということに初めて気づきました。寮生活は楽しかったです。
大学も楽しかったです。東京に戻り、中央大学サッカー部には意識の高い選手がいて、さまざまな目標を持つ選手がいて、サッカーのレベルが一個上がる。大学では『自分がどれだけ努力できるか』が一番大事。そこがすごく楽しかった」
――大学では自分を律しないといけない。
「そうです。トップを目ざしている選手はいるけれど、それ以外の選手もいっぱいいます。朝、練習すると午後は(サッカー部としての活動は)何もない。時間がいっぱいある中で、どれだけ自己投資に費やす時間に回せるか。午後、自主練する人はするし、筋トレする人はするし、何もしない人もいる――という世界なので、個人の意識がすごく大事になってくる気がします」
――これも議論が分かれるところですが、高校生にとって高校選手権は頂点で、そこで一度目標のピークが来る。しかし、その後もサッカー人生は続きます。
「負けたときは失望感がありました。僕は高校サッカーがすごく好きだったから、終わったときにひとつ違うサッカーのフェーズに入る感覚になりました。高校選抜(デュッセルドルフ国際大会に遠征)に行ったときは嬉しかったですけれど、自分のサッカー部とは違って“サッカーの選抜で集まった選手たち”という感覚がありました。
感覚的には大学のほうがどちらかというと“個”。大学サッカー部として同じ方向を向くのは難しい。100人いる部員の中にはサッカーを一番の目標に置いてない選手もいますし、大学生なのでバイトをしている選手もいますし、勉強を優先する選手もいます。しかし、高校選手権ではメンバー外の選手も本気で応援します。大学もチームとして戦いますけれど、個の能力が重要視されるフェーズにここから入るのかなと感じました」
――コルトレイク時代、坂元達也選手(当時オーステンデ/現コベントリー)と「家族ぐるみの付き合いをしている」とおっしゃってました。ベルギーでは金子拓郎選手(当時コルトレイク/現浦和)とも対峙しました。このふたりは前橋育英出身で、渡辺選手が3回戦で負けたときのメンバーでした。同じ大会には、セルティック戦で対戦した旗手選手もいて――と考えると高校サッカーの貢献は今も凄いですよね。
「自分の周りを見てみても、高校サッカー出身の選手は多いですよね。なぜか分からないけれど、そういう選手が這い上がってくるイメージがあります」
――オランダリーグの9人のうちふたりがJリーグアカデミー、ひとりがJFAアカデミー。残る6人が高校選手権に出ています。
「そうなんですよね。先ほど言ったように、高校として同じ方向を向いて戦う大きな大会がある。それがすべてということでは絶対ないですけれど、一理あるのかなという感じがします」
――高校サッカーで達成感があっても、その先のほうが長いということですよね。
「そうです。満足してしまう選手は壁にぶち当たってから這い上がれない。僕よりも高校ですごく活躍していた選手が大学で芽が出なかったりしたことはいくらでもある。運とか努力とかもありますが、高校のときにどういう立ち振る舞いをしたとか、人間としてどれだけ成長できたか。そこもあると思います」
「自分の周りを見てみても、高校サッカー出身の選手は多いですよね。なぜか分からないけれど、そういう選手が這い上がってくるイメージがあります」
――オランダリーグの9人のうちふたりがJリーグアカデミー、ひとりがJFAアカデミー。残る6人が高校選手権に出ています。
「そうなんですよね。先ほど言ったように、高校として同じ方向を向いて戦う大きな大会がある。それがすべてということでは絶対ないですけれど、一理あるのかなという感じがします」
――高校サッカーで達成感があっても、その先のほうが長いということですよね。
「そうです。満足してしまう選手は壁にぶち当たってから這い上がれない。僕よりも高校ですごく活躍していた選手が大学で芽が出なかったりしたことはいくらでもある。運とか努力とかもありますが、高校のときにどういう立ち振る舞いをしたとか、人間としてどれだけ成長できたか。そこもあると思います」




















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