「壁を超える人間力が築かれた」オランダで急上昇中の日本代表CBが“高校サッカー”と“高校選手権”への想いを語る。「満足したら這い上がれない」【現地独占】
カテゴリ:日本代表
2025年12月27日
「負けたら終わりという緊張感。高校年代で経験できるのは大きい」
11月27日、ヨーロッパリーグのフェイエノールト対セルティック戦には両チーム合わせて4人の、その3日後のオランダリーグ、フェイエノールト対NEC戦では5人の日本人選手がフェイエノールトのホームスタジアム、デ・カイプで競演した。
フェイエノールトの日本人選手はDF渡辺剛(山梨学院)、FW上田綺世(鹿島学園)。セルティックはMF旗手怜央(静岡学園)、FW前田大然(山梨学院)。NECはMF佐野航大(米子北)、FW小川航基(桐光学園)、塩貝健人(國學院久我山)。7人全員、全国高校サッカー選手権の経験者だ。なかでも渡辺と前田は高校サッカー部の1年先輩・後輩の間柄。旗手は2年時の第93回大会で、渡辺とともに優秀選手に選ばれている。
これまで17人もの高体連育ちの日本人選手がオランダに渡った。ただひとり、全国高校サッカー選手権に出場経験のない小野伸二(清水商/現清水桜が丘)は、フェイエノールト時代に二度、応援リーダーという形で同大会に関わった。ちなみに昨季は上田が同役を務めている。
Jリーグ・アカデミーとともに、高校サッカーは二段構えで日本ユース年代育成を支えている。なかでも全国高校サッカー選手権は彼らにとって最高の檜舞台だ。渡辺は第93大会の3回戦でPK戦の末、前橋育成に敗れた。
フェイエノールトの日本人選手はDF渡辺剛(山梨学院)、FW上田綺世(鹿島学園)。セルティックはMF旗手怜央(静岡学園)、FW前田大然(山梨学院)。NECはMF佐野航大(米子北)、FW小川航基(桐光学園)、塩貝健人(國學院久我山)。7人全員、全国高校サッカー選手権の経験者だ。なかでも渡辺と前田は高校サッカー部の1年先輩・後輩の間柄。旗手は2年時の第93回大会で、渡辺とともに優秀選手に選ばれている。
これまで17人もの高体連育ちの日本人選手がオランダに渡った。ただひとり、全国高校サッカー選手権に出場経験のない小野伸二(清水商/現清水桜が丘)は、フェイエノールト時代に二度、応援リーダーという形で同大会に関わった。ちなみに昨季は上田が同役を務めている。
Jリーグ・アカデミーとともに、高校サッカーは二段構えで日本ユース年代育成を支えている。なかでも全国高校サッカー選手権は彼らにとって最高の檜舞台だ。渡辺は第93大会の3回戦でPK戦の末、前橋育成に敗れた。
年の瀬のロッテルダムで、渡辺に高校時代の思い出を語ってもらった。
――今夏、フェイエノールトに移籍し半年経ちました。
「今、チームはオランダリーグでCL(チャンピオンズリーグ)出場圏内の2位。僕も試合に出つづけてます。理想的な流れだと思います」
――北中米ワールドカップの抽選ですが、オランダと同組ということでチームメイトから反応はありましたか?
「チームメイトとは『日本とオランダが同じ組になったら面白いね』という話をしてました。それが本当になって、僕がチーム内チャットに日本の国旗を送ったら笑いが起きました。ルチアーノ(ヴァレンテ/MF)、クインテン(ティンベル/MF)といった警戒すべき選手がチームメイトにいるのは不思議な感じがします」
――さて、本題の高校サッカーの話になります。
「ひとつの目標に向かって戦う。その経験ができるのが高校サッカーの強みだと思います。ちょうど先ほど(上田)綺世と、そのことを話してたんです。進路のことを考えたら3年生にとってはインターハイのほうが大事。3年生の多くが全国高校サッカー選手権(以下、高校選手権)が始まる前に進路が決まってます。それでも全力で臨むのは、『このチームで結果を残したい』という気持ちだけじゃないでしょうか。
高校選手権は日本国民が注目している大会のひとつ。ノックアウト形式で負けたら終わりという緊張感。高校として、サッカー部として、同じ方向を向いて全力で取り組める。そういう大会を高校年代から経験できるのが、とても大きい」
――オランダではユース選手へのインタビューはめったにない。日本では良くも悪くもメディアの注目度が高く、高校生の段階から取材対応が求められます。
「Jリーグのアカデミーと比べると、間違いなく高校サッカーに対する注目度は高い。そこで『サッカーがうまい』と言われたりして天狗になった選手は今、僕が見ている限り生き残ってません。高校サッカーで活躍したからといって、プロの世界で通用するかどうか、分かりません。プロの壁にぶち当たり、そこから這い上がれるかどうかは人間力。そこに気づいた選手はプロとして長い」
――今夏、フェイエノールトに移籍し半年経ちました。
「今、チームはオランダリーグでCL(チャンピオンズリーグ)出場圏内の2位。僕も試合に出つづけてます。理想的な流れだと思います」
――北中米ワールドカップの抽選ですが、オランダと同組ということでチームメイトから反応はありましたか?
「チームメイトとは『日本とオランダが同じ組になったら面白いね』という話をしてました。それが本当になって、僕がチーム内チャットに日本の国旗を送ったら笑いが起きました。ルチアーノ(ヴァレンテ/MF)、クインテン(ティンベル/MF)といった警戒すべき選手がチームメイトにいるのは不思議な感じがします」
――さて、本題の高校サッカーの話になります。
「ひとつの目標に向かって戦う。その経験ができるのが高校サッカーの強みだと思います。ちょうど先ほど(上田)綺世と、そのことを話してたんです。進路のことを考えたら3年生にとってはインターハイのほうが大事。3年生の多くが全国高校サッカー選手権(以下、高校選手権)が始まる前に進路が決まってます。それでも全力で臨むのは、『このチームで結果を残したい』という気持ちだけじゃないでしょうか。
高校選手権は日本国民が注目している大会のひとつ。ノックアウト形式で負けたら終わりという緊張感。高校として、サッカー部として、同じ方向を向いて全力で取り組める。そういう大会を高校年代から経験できるのが、とても大きい」
――オランダではユース選手へのインタビューはめったにない。日本では良くも悪くもメディアの注目度が高く、高校生の段階から取材対応が求められます。
「Jリーグのアカデミーと比べると、間違いなく高校サッカーに対する注目度は高い。そこで『サッカーがうまい』と言われたりして天狗になった選手は今、僕が見ている限り生き残ってません。高校サッカーで活躍したからといって、プロの世界で通用するかどうか、分かりません。プロの壁にぶち当たり、そこから這い上がれるかどうかは人間力。そこに気づいた選手はプロとして長い」




















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