【ポジション別検証】GL敗退を余儀なくされたリオ五輪で日本に突きつけられた課題とは?

カテゴリ:日本代表

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年08月14日

MF――大島が唯一株を上げたボランチ陣。2列目はFW同様、フィニッシュ精度に課題残す。

大島は初戦で3得点に絡み、2戦目以降もゴールの起点となるパスやアシストを繰り出した。今大会で最も評価を高めた選手だ。写真:JMPA/小倉直樹

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【MF
――登録選手――

遠藤 航/原川 力/大島僚太/矢島慎也/中島翔哉/井手口陽介/南野拓実
 
 中盤はメンバー発表時、ボランチ4枚を組み込んだことが話題となった。「後ろを万全にしたかった」手倉森監督の狙いが反映された選考だったが、結果的に奏功せず、逆に苦しんだ印象が強い。
 
 A代表を経験している遠藤をしても、球際への寄せやボール奪取で光る部分はあったものの、相手のスピードに振り切られたり、攻守の切り替えでミスを犯すシーンが多く見られた。ナイジェリア戦でスタメンに抜擢された原川は守備に追われて攻撃面の特長を発揮できず、球際やセカンドボールで見せ場を作った井手口もコロンビア戦で失点に絡み、大舞台で十分に実力を発揮するに至らなかった。
 
 ボランチ陣で唯一、株を上げたのが大島だ。縦パスで攻撃のスイッチを入れ、全3試合でゴールに関与。「僚太くんは僕の欲しいところでボールをくれる」(南野拓実)とチームメイトからの信頼も厚かった。もっとも、好調だった攻撃面に目を奪われがちだが、球際でファイトする姿勢や激しいスライディングで世界に立ち向かい、川崎での目覚ましい成長の跡を見せた。近い将来、A代表のボランチ争いにも顔を出せる存在となりそうだ。
 
 中島、南野、矢島の攻撃陣はいずれもゴールを決めた。しかし、日頃欧州で研鑽を積む南野でさえ世界のフィジカルや技術に苦戦。コロンビア戦で値千金の同点ミドルを決めた中島、スウェーデン戦で殊勲の決勝ゴールを決めた矢島にしても、浅野同様、フィニッシュの精度に課題を残した。
 
 キャプテンの遠藤はスウェーデン戦後、次のように心の内を語っている。
 
「もったいないという言い方もできるかもしれないけど、世界を経験していないという経験不足が出たかなと。これも自分たちの実力だと受け入れなきゃいけない」
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