【リオ五輪】なぜ起こった? 藤春の痛恨オウンゴールの“真相”は?

カテゴリ:日本代表

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年08月08日

次のスウェーデン戦で、藤春はこの試練を乗り越えることができるか。

果敢な攻撃参加で決定機に顔を出した藤春だが、フィニッシュの精度を欠いてゴールは奪えなかった。写真:JMPA/小倉直樹

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 一瞬の迷いが、状況判断と動きを鈍らせ、思わず出した足に当たってしまった、というのが事の顛末である。もしこの試合で負けていたら、グループリーグ敗退が決定していただけに、決して犯してはいけないミスだった。しかし、幸いにも浅野拓磨、中島翔哉のゴールで同点に追いつき、第3戦に望みをつないだのは、藤春にとってはせめてもの救いだろう。
 
 あまり多くを語らず、会場を後にした藤春の気持ち、そしてチーム全体の気持ちを代弁するかのように、チーム最年長の興梠慎三が口を開く。
 
「(藤春が泣いていた?)えっ、そうなんですか? まあ、オーバーエイジという責任感がありますからね。でも、そんなに背負う必要もないのかなと。プレーにそれが出ているとはみなさんも見ていて思っているはずなので。チームのために何かしないといけない気持ちは、オーバーエイジ3人とももちろんある。ただ、それが裏目に出ることだけは避けたい。ハル(藤春)らしいプレーをしてくれれば、絶対チームの力になると思います」
 
 室屋も、今はとにかく前を向くしかないと話す。
 
「(オウンゴールは)チームの失点なので、そんなに気にすることじゃないかなと。特に、(短期決戦の)大会なのでひとつの失点で落ち込んでいる場合でもない。僕も前回(ナイジェリア戦で)失点に絡んでいるのもありますし、反省するのは大会終わってからでもいいと思います。まだ勝ち上がれるチャンスがあるので、今はとにかく前を向いて行くだけです」
 
 藤春はこの試練を乗り越えることができるか、彼の真価が問われようとしている。

【リオ五輪】痛恨オウンゴールから一夜。励ましあり、イジリあり、手倉森ジャパンの“一体感”に救われた藤春の決意

取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト特派)
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