攻撃と守備の両面=二刀流で勝利に大きく貢献。ゴールショーの口火を切ったのは、紛れもなくその左足のキックからだった。
西川は60分にも湘南陣内の裏のスペースを突くフィードを宇賀神につなぎ、シュートまで持ち込んでみせた。まさに攻撃と守備の両面=二刀流で勝利に大きく貢献した。
「ペトロヴィッチ監督からは、普通のGKがやらないようなことを求められている。(フィードやパスによるチャンスメイクなど)そういった役割を確実にやることが目標のひとつでもあるし、ポジティブに取り組んでいる」
西川はそう語っていたことがある。
また、リベロの那須は「ウチには、ゴール前にもうひとりのリベロがいる」と、西川のことを評していた。
GKも11番目のフィールドプレーヤー――。よくそう言われるが、Jリーグでそれを誰より具現化しているのが西川と言っていいだろう。なにより今回、西川は“狙って”アシストをつけたことに価値を見出せる。
浦和のひとつの得点パターンとして、「2アシスト目」が、いや、ゴールが生まれる日は近いかもしれない。
取材・文●塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)