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世界を獲るための“2チーム分、3チーム分の分厚い選手層”は夢物語なのか。スタメン総入れ替えのアメリカ戦で直面した厳しい現実【日本代表】

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2025年09月10日

残された代表戦は8試合程度

分厚い選手層を作るために、森保監督は今後、いかに底上げさせていくか。その手腕に注目が集まる。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

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 これまで指揮官は今回のアメリカ遠征のように、1戦目と2戦目でメンバーを大幅に代えるケースが多かった。2022年カタールW杯のコスタリカ戦にしても同様の采配を見せ、チームがノッキングを起こし、黒星を喫している。

 そういった事態を回避するためにも、10月以降は1戦目と2戦目で主力とそれ以外のメンバーを積極的に融合させ、連係面のすり合わせを進めながら、チーム力をアップさせることが肝要ではないか。

 たとえばボランチであれば、共闘経験のない遠藤航(リバプール)と藤田を先に組ませ、次の試合では鎌田と佐野海舟(マインツ)を並べるなど、工夫をつけていく必要がある。守備陣にしても、今回は負傷者続出という事情があって、多彩なメンバーを組み合わせることができたが、それを意図的に行なっていくべきだろう。
 
 10月から来年の本大会直前までに残された代表戦は8試合程度。非常に限られた機会しかないため、「そんな余裕はない」と反論されるかもしれないが、その作業を抜きにして、2チーム分、3チーム分の分厚い選手層は作れない。

 もちろん今回、アピールに失敗した面々の奮起、個の力のブラッシュアップが第一ではあるが、10月以降のチーム編成、メンバー起用法も検証した方がいい。2試合連続無得点、1分け1敗という厳しい結果に終わったアメリカ遠征を前向きな教訓にしなければ意味がない。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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