好調な青木を先発に組み込む? 柏木シャドー、阿部最終ライン、3ボランチ…いくつかの可能性について考える。

ACLグループステージは全6試合に出場、そのうち4戦に先発。Jリーグでは今季一度もスタメンで出ていないが、「第3の男」にしておくのはもったいないか……。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)
出場時間を徐々に伸ばし、第2ステージ4節の大宮戦、5節の鹿島戦と今季最長の33分間ピッチに立っている。
これまでの青木はミスはないものの大胆さをやや欠く丁寧なプレーが目立っていたが、最近はゴールを積極的に狙おうとする「欲」が感じられる。なにより今回、力と技術で密集地帯をかいくぐり、持ち味である精度の高いロングフィードからビッグチャンスを作った。「浦和はカウンターからも攻められる」(阿部勇樹)ところを見せられたのは大きい。
第1ステージ終盤から、サイドの守備を固める「浦和対策」を立てるチームが増えてきている。そのなかで“中央からも一発で崩せる”という攻撃パターンを鹿島相手に示せた。
それでも青木の立場は、基本的に柏木陽介、阿部に続く「第3のボランチ」に甘んじたままだ。今季はシャドーの位置でも何度か試されてきたが、ボランチでこそ真価を発揮することを今回のワンプレーで改めて実証したと言えた。
もしも、青木を先発で起用するのであれば、鹿島戦のように柏木をシャドーに配置するのか(夏場は有効?)、または阿部を最終ラインに回すのか(リスクが高い?)、確率は低いだろうが布陣を3-5-2にして青木、阿部、柏木を並べる3ボランチ気味にするか(ちょっと見てみたい気もする)、4-4-2や4-1-4-1のオプションを使う機会を増やして共存を模索するか(メインにはならないか)……。いくつかの可能性を検討できる。
阿部と柏木は数々の試合を経験し、ボランチコンビとしてJリーグ屈指と言えるぐらい連動性を高め合っているのは事実だ。その一方で、幾多の葛藤を乗り越え、逞しさを身に付け、心身ともにタフになった26歳の青木を、「第3の男」のままにしておくのはもったいない気もする。
コンディションの良さを把握しているからこそ、最近のペトロヴィッチ監督は躊躇うことなく青木を早い時間からピッチに送り込んでいる。指揮官もその能力の高さを認めている。出場機会は得られなかったが2010年1月のアジアカップ予選イエメン戦で日本代表に選ばれているタレントを、どう生かすのか? 浦和のタイトル獲得に向けたキーマンになってきそうだ。
取材・文●塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
これまでの青木はミスはないものの大胆さをやや欠く丁寧なプレーが目立っていたが、最近はゴールを積極的に狙おうとする「欲」が感じられる。なにより今回、力と技術で密集地帯をかいくぐり、持ち味である精度の高いロングフィードからビッグチャンスを作った。「浦和はカウンターからも攻められる」(阿部勇樹)ところを見せられたのは大きい。
第1ステージ終盤から、サイドの守備を固める「浦和対策」を立てるチームが増えてきている。そのなかで“中央からも一発で崩せる”という攻撃パターンを鹿島相手に示せた。
それでも青木の立場は、基本的に柏木陽介、阿部に続く「第3のボランチ」に甘んじたままだ。今季はシャドーの位置でも何度か試されてきたが、ボランチでこそ真価を発揮することを今回のワンプレーで改めて実証したと言えた。
もしも、青木を先発で起用するのであれば、鹿島戦のように柏木をシャドーに配置するのか(夏場は有効?)、または阿部を最終ラインに回すのか(リスクが高い?)、確率は低いだろうが布陣を3-5-2にして青木、阿部、柏木を並べる3ボランチ気味にするか(ちょっと見てみたい気もする)、4-4-2や4-1-4-1のオプションを使う機会を増やして共存を模索するか(メインにはならないか)……。いくつかの可能性を検討できる。
阿部と柏木は数々の試合を経験し、ボランチコンビとしてJリーグ屈指と言えるぐらい連動性を高め合っているのは事実だ。その一方で、幾多の葛藤を乗り越え、逞しさを身に付け、心身ともにタフになった26歳の青木を、「第3の男」のままにしておくのはもったいない気もする。
コンディションの良さを把握しているからこそ、最近のペトロヴィッチ監督は躊躇うことなく青木を早い時間からピッチに送り込んでいる。指揮官もその能力の高さを認めている。出場機会は得られなかったが2010年1月のアジアカップ予選イエメン戦で日本代表に選ばれているタレントを、どう生かすのか? 浦和のタイトル獲得に向けたキーマンになってきそうだ。
取材・文●塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)