「ジェフのために常に全力でプレーすることを何よりも意識していました。一方でここ数年、東南アジアでプレーしてみたいという想いも自分のなかに生まれていたんです。ただ、世界的に30代に近い選手に、オファーはなかなか来ない。この選手、何歳って聞かれて、30歳って答えると、ああそうかって、除外されてしまうことが多いからこそ、後になればなるほど、チャンスはなくなる。だから、どこかでチャンスがあったら行きたいという気持ちがありました」
自らのさらなる成長のため、人間としての幅を広げるため、見据えてきた海外での新たな挑戦。年齢的にヨーロッパでのプレーは無理だと理解していた。しかも欧州に固執し闇雲に2部や3部のクラブへ移籍すれば家族とともに厳しい環境に置かれることも分かっていた。一方で近年の東南アジアの発達ぶり、環境の良さを情報として得ていた。さらに歳を重ねたことでの心境の変化もあったという。
歳を重ねたことでの心境の変化
「Jリーグはめちゃくちゃ良いリーグだと理解しています。ただ、14年プレーさせてもらい、お陰様で本当に多くの試合にも出させていただきました。一方でそこは満足という言葉ではないですが、どのスタジアムの風景も見慣れたものになり、目にする光景が変わらないものになっている現実もありました。
例えば点を決めた時や勝った時、やっぱりめちゃくちゃ嬉しいです。でも若い頃と同じように喜んでいる自分がいたかというと...。だからといって、それがプレーに出ていたわけではないですし、その冷静さが良いほうに働いている部分もありました。だからこそ自分のプレーの幅も広がりました。ただ、これまでとは違う、見たことのない世界で、挑戦してみたい、なおかつそれこそ英語圏でプレーしてみたい。その想いがありました。そのなかでベストなオファーをいただけて...」
大のサッカー好きである風間はそれこそ世界中のサッカーをチェックする稀な選手でもあった。東南アジアにも興味を持っていたことからシンガポールサッカーも観ていたが、そのなかに気になるチームがあった。
「面白いサッカーをしているな」
まさにそれがオファーが届いたタンピネス・ローバーズであった。
(第1回/全3回)
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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