戦術修正が奏功
さらにフィニッシュ局面の質に限らず、チャンスの総数自体も、より増やしたかったところだ。しかし、森保ジャパンの勝手を知る中国に対し、連係の拙いメンバーが同じやり方を踏襲して攻め込むのは、見た目以上に難しかったかもしれない。29分の飲水タイムまでは、サイド前進や背後取りなどの仕込まれた戦術を懸命に実践しようとする日本と、それを待ち構える中国という構図であり、チーム戦術の手詰まり感は強かった。
ただ、飲水タイム以降は、日本の攻め方が少しずつ変化した。3バックの左に入った長友佑都が大外レーンではなく、一つ内側に立ち、相手のサイドハーフを外にスライドさせず、中に留めるようになった。これによって左ウイングハーフの俵積田は足もとで受けるスペースを獲得し、持ち味のドリブルを発揮する場面を増やしていく。
日本は5バックで待ち構える相手に対し、背後、ダイレクトパスと攻め急いでボールをプレゼントするのをやめた。足もとを使って丁寧に前進し、テンポの良いショートパスでサイドを左右に変えながら、背後を防ぐことに心血を注ぐ中国をそのまま深く押し込む。稲垣祥が入った後半は、こうした攻撃の狙いが一層明確になり、より敵陣での支配を強めた。カウンターなどでピンチもあったが、結果、2-0で完勝を収めた。
ただ、飲水タイム以降は、日本の攻め方が少しずつ変化した。3バックの左に入った長友佑都が大外レーンではなく、一つ内側に立ち、相手のサイドハーフを外にスライドさせず、中に留めるようになった。これによって左ウイングハーフの俵積田は足もとで受けるスペースを獲得し、持ち味のドリブルを発揮する場面を増やしていく。
日本は5バックで待ち構える相手に対し、背後、ダイレクトパスと攻め急いでボールをプレゼントするのをやめた。足もとを使って丁寧に前進し、テンポの良いショートパスでサイドを左右に変えながら、背後を防ぐことに心血を注ぐ中国をそのまま深く押し込む。稲垣祥が入った後半は、こうした攻撃の狙いが一層明確になり、より敵陣での支配を強めた。カウンターなどでピンチもあったが、結果、2-0で完勝を収めた。
せっかくの機会なのだから、中国はもっと積極的なゲームプランで戦ってもいいのに、と思わなくもない。ただ、おかげでE-1の日本代表としては、森保ジャパンのプランAからプランBへ移していく実戦経験を積めた。これは大きい。
横軸のラージグループという意味でも、縦軸、つまり未来のA代表グループという意味でも、大きい。参加国内で何かと揶揄されるこの大会だが、日本は与えられた機会を上手く使っている。
最後に、気になった選手個人だが、この試合は何と言っても佐藤だろう。チーム戦術が詰まっていても、彼にボールが入れば、背負って剥がし、前を向いて剥がし、次々と打開する。日本の攻撃は、前半は右サイド中心、後半は左サイドが多かった。佐藤がプレーしたのは前半が右シャドー、後半は左シャドーだ。何のことはない。この18歳がいたサイドが常に攻撃の中心だった。モノが違う。
GK早川友基も素晴らしかった。17分、中国のFWジャン・ユーニンに1対1でシュートを打たれた大ピンチは、アグレッシブに前へアタックし、シュートコースを狭める早川のセービングで事なきを得た。ビルドアップも優れている。韓国戦は大迫敬介の出場が濃厚だが、早川はE-1後のGK選考に食い込んでもおかしくないパフォーマンスを見せた。
文●清水英斗(サッカーライター)
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