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“事実上の決勝”韓国戦のスタメンはどうなる? 森保監督が夢の溢れるメンバーで臨むとは考え難い【E-1】

カテゴリ:日本代表

加部 究

2025年07月13日

稲垣と相馬が森保構想では中軸か

森保ジャパンは中国戦で2-0の快勝を収めた。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

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[E-1選手権]日本 2-0 中国/7月12日/龍仁ミルスタジアム

 中国戦までの2試合は、韓国との決勝戦への出場機会をかけた予選だったはずだ。慎重居士の森保一監督も、事前の計画に則りスタメンを振り分けて、招集したフィールドプレイヤーを全員ピッチに立たせた。

 反面、まったく非現実的な長友佑都のCB起用も、あらかじめ終盤の4バックへの移行を想定したものだろうから、本来、展開に応じての使い分けが求められる戦術変更への有益な予行演習とは言い難かった。

 Jリーグと中国スーパーリーグの違いを、昨年3月に上海申花を率いて川崎と対戦したレオニード・スルツキー監督が、こう指摘していた。

「ACLEは、中国のチームにとって、とても大きな経験になった。まだ中国では、これほど強度の高い試合が行なわれていない。外国人依存の問題もあるが、これから最も重要なのは強度だ」

 こうした日常の相違は明らかに個々の優位性をもたらしたので、日本は急造チームでも序盤から全体で相手陣内まで押し上げ、終始攻勢を保つことが出来た。ただし、さすがに中国も、香港に比べれば高いフィジカルやテクニックを有していたので、何度かの決定機は想像以上に日本ベンチを動揺させたようだ。

 2点目が遠かったこともあり、森保監督は早くも後半開始から香港戦で4ゴールのジャーメイン良と、得点力のあるボランチの稲垣祥を送り込み、2点目が生まれてからもこのメンバーの中では優先度の高い相馬勇紀まで注ぎ込んでいる。E-1選手権とはいえ、日韓決戦へ向けて、得失点差でも優位に立つためのこだわりの強さを示した。
 
 当然予選には過去の実績等からシード権もあるので、横一線のスタートだったわけではない。また選考には指揮官の期待値も加わるから、必ずしも韓国戦のスタメンがJリーグのベストイレブンというわけではない。それに日程を考えれば初戦のスタメン組が最終戦でもプレーするのが効率的だが、香港と中国では力の差があるので、どちらに重きを置いたのかも見極めるのは難しい。

 例えば中国戦の前半では、田中聡が攻撃面で効果的な縦パスを繰り出し、アクセントをつけていた。3本目が細谷真大の先制ゴールに繋がり、その直後にも左サイドへ飛び出し、決定的なクロスを提供。前半終了間際にもポケットへ飛び出す佐藤龍之介に見事なスルーパスを通したが、前半で交代している。

 代わって出てきたのが早いタイミングから準備をしていた稲垣なので、苦戦した場合の予定構想だったのかもしれないが、田中を韓国戦で再度起用する意図があるのかは藪の中だ。

 結局、2戦とも出場したのが6人。プレー時間で1位、2位を占めたのが稲垣と相馬で、どうやら森保構想では2人が中軸を占めている。一方で3位、4位の望月ヘンリー海輝、佐藤には期待度の高さがうかがえ、初戦でジャーメイン、大関友翔、中村草太、それに中国戦でも交代出場の準備をしていた安藤智哉らが少なからず評価を上げていることがわかる。

 さらに、もともと継続的な評価を得ている細谷は、パリ五輪同様にDFを背負いスペースを埋められていてもゴールを生み出す非凡さを見せつけた。

 石橋を叩いて渡った中国戦の采配からも、森保監督が夢の溢れるメンバーばかりで韓国戦に臨むとは考え難い。しかし、鈴木彩艶の抜擢を見ても、信じた才能は自らの進退をかけても使い続ける芯の強さは備えており、若い芽が省かれてしまうこともないはずだ。

 いずれにしても今後フル代表に定着していくには、森保監督のメガネに適うことより、欧州市場に進出し、存在感を示していけるかがカギになる。韓国戦は、その資格の是非を見極める格好の機会になるので、指揮官にもそんな未来の可能性を踏まえた人選を期待したい。

文●加部究(スポーツライター)

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