近未来には海外移籍にも踏み切ると見られるため、より屈強なフィジカルとメンタルも求められてくる。18歳の若武者にはやるべきことが数多くあるのだ。

「僕はメンタルが強いタイプじゃないんで、しっかり１試合１試合に集中して、その試合に対してのマインドをしっかり整えるようにしています。今はJ１の舞台で毎試合毎試合、緊張感ある状況が勝手に作られている。それは幸せなことですね」

　本人はこう語っていたが、代表になれば重圧のレベルが一気に上がる。それを跳ねのけて自分らしさを発揮し、湘南戦のようなゴールでインパクトを残せれば、A代表最初のステップとしては理想的。最近の切れ味鋭いパフォーマンスを見る限りでは、それは十分に可能ではないだろうか。
 

　今はまず代表に馴染み、森保監督から与えられる攻守両面のタスクを理解し、ストロングを出していくことが最優先だ。同じ道のりを辿った５つ上のFC東京の先輩・久保にアドバイスを受けることも有益かもしれない。

「久保選手は、僕が中1だった2019年にFC東京で活躍していて、毎週のようにスタジアムに試合を見にいっていました。憧れの選手ですし、一緒にやれて本当に嬉しいですね」と佐藤も前向きにコメントしており、２人の共闘で代表に新たなエッセンスがもたらされるかもしれない。

　今回のメンバー構成を見ると、出場するならやはり右ウイングバックの可能性が高そうだ。本人は「ゴールを取るために逆算していくことを意識していますし、前へ前へボールを運んでいって、人も動けるような形を作ることも考えながら今はプレーしています。シャドーは受け手に回ることも多いと思いますけど、ウイングバックは起点になって自分で剥がしたり、パスを出したりと全部のことをやるポジション。特長を出せるかなと思います」と自信をのぞかせた。

　果たして次世代を担うタレントは、我々にサプライズを与えてくれるのか。その瞬間を今から楽しみに待ちたいものである。

取材・文●元川悦子

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