どんな舞台でも臆せずに戦えるように
選手権でより覚悟を固める大きなきっかけがあった。それは準決勝の前橋育英戦だ。
「チームとして試合前から途中で入ってくる白井誠也選手のドリブルが脅威だということは認識していました。僕はそういうドリブラーを止めることが楽しいし、絶好のアピールの場になると思っていたので、試合に出たら絶対に自分が止めると思っていました」
だが、白井は後半のスタートから投入されると、58分に国立の観客の度肝を抜くスーパーゴールを決めた。自陣でボールを奪うと、鋭くターンし、そこからファウル覚悟で止めに来たDFにも屈せずにボールを運び、右サイドのオノノジュ慶吏(慶應義塾大学進学)に展開。オノノジュの突破からの折り返しを、ドリブルのスピードのままゴール前に侵入した白井が、ダイレクトで右足シュートを蹴り込んだ。
「白井選手が駆け抜けていく姿をピッチの外で見ることしかできない自分が、本当にもどかしかった」
自分が止めたかった。西田はその9分後の67分に「もうこれ以上やらせない。俺が絶対に止める」という強い気持ちを持ってピッチに入ったが、あの衝撃のゴールで動揺したチームを立て直すことができないばかりか、白井と対峙して、その凄さを思い知らされる形となった。
「チームとして試合前から途中で入ってくる白井誠也選手のドリブルが脅威だということは認識していました。僕はそういうドリブラーを止めることが楽しいし、絶好のアピールの場になると思っていたので、試合に出たら絶対に自分が止めると思っていました」
だが、白井は後半のスタートから投入されると、58分に国立の観客の度肝を抜くスーパーゴールを決めた。自陣でボールを奪うと、鋭くターンし、そこからファウル覚悟で止めに来たDFにも屈せずにボールを運び、右サイドのオノノジュ慶吏(慶應義塾大学進学)に展開。オノノジュの突破からの折り返しを、ドリブルのスピードのままゴール前に侵入した白井が、ダイレクトで右足シュートを蹴り込んだ。
「白井選手が駆け抜けていく姿をピッチの外で見ることしかできない自分が、本当にもどかしかった」
自分が止めたかった。西田はその9分後の67分に「もうこれ以上やらせない。俺が絶対に止める」という強い気持ちを持ってピッチに入ったが、あの衝撃のゴールで動揺したチームを立て直すことができないばかりか、白井と対峙して、その凄さを思い知らされる形となった。
「いざ自分が対峙してみると、外で見ていたのと印象が全然違った。ボールの置き所と隠し方がものすごくうまくて、奪いに行こうとしてもうまくボールを隠されて、迂闊に飛び込んだらひっくり返されてしまうと思って、足が止まってしまったんです。そこで強く行けなかったのは自分の弱さでした」
現実を突きつけられたからこそ、今年はどんな舞台でも臆せずに戦える自分を築き上げようというヴィジョンがはっきりと見えた。
「もう気持ちで負けたくないし、一歩引くのではなく、一歩前に出るプレーをしたい。この1年間、どんな時も挑戦者としてがっつきたいし、自分の武器を磨きながら、より攻撃にも関われる選手にグレードアップしていきたい。当然、前橋育英にリベンジしたいと思っているし、そのためには自分がやるべきことをやらないといけない」
『赤い彗星』の攻守の要は強烈な向上心を持って、プレーと同じように一歩前に足を出し続けて、この1年間を全力で駆け抜ける。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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「もう気持ちで負けたくないし、一歩引くのではなく、一歩前に出るプレーをしたい。この1年間、どんな時も挑戦者としてがっつきたいし、自分の武器を磨きながら、より攻撃にも関われる選手にグレードアップしていきたい。当然、前橋育英にリベンジしたいと思っているし、そのためには自分がやるべきことをやらないといけない」
『赤い彗星』の攻守の要は強烈な向上心を持って、プレーと同じように一歩前に足を出し続けて、この1年間を全力で駆け抜ける。
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