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父は元Jリーガーの松下裕樹。育英伝統の14番が似合う男になるために。2年生MFの歩夢は、目の前にそびえ立つ高い壁に心を躍らせる

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2025年03月12日

MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16では大会MVPに選出

父は元Jリーガーの松下。司令塔タイプのボランチだ。写真:安藤隆人

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 前橋育英の伝統といえば、インテリジェンスと技術に富んだボランチの育成力にある。2度目の栄冠に輝いた昨年度の選手権では石井陽(明治大進学)、柴野快仁と竹ノ谷優驚スベディの2年生がチームの心臓として奮闘した。今年は柴野と竹ノ谷が君臨する形となるが、その座を虎視淡々と狙っている選手がいる。

 2年生MF松下歩夢は広い視野と正確無比な右足のキックを駆使して、中盤の底からパスを中心にゲームを組み立てていく司令塔タイプのボランチだ。昨年はルーキーリーグで大車輪の活躍を見せ、全国大会であるMIZUNO CHAMPIONSHIP U-16では、チームの象徴的な番号である14番を背負って優勝に導き、大会MVPに選ばれた。

 彼の父は、かつてサンフレッチェ広島やザスパ群馬などでボランチとして活躍した松下裕樹。前橋育英OBであり、現在は同校コーチを務めている。つまり、今、松下は父の指導も受けながら、日々トレーニングに励んでいる。

 先に行なわれたプーマカップ群馬で、松下はトップチームの一員としてプレーしていた。長崎総合科学附属高との一戦ではボランチで出場すると、首をこまめに振りながら情報収集をし、ボールを受けるとキープしたり、サイドチェンジや縦パス、裏のスペースへ落とすボールを供給するなど、多彩なキックで試合のリズムを作り出した。

「育英のボランチにはうまくて見習うべき選手がたくさんいて、競争が激しいのは入る前から覚悟していました。僕の立場が下なのは分かっているし、でも越えられない壁でもないと思うので、試合や練習などでどれだけ見習って、工夫して、自分を高められるかどうかで将来は決まってくると思います。負けたくないという気持ちはもちろんありますが、学ぶべきところを学んでいきたい」
 
 この試合でもサブメンバー中心の編成だったように、レギュラーを確保したわけではない。前述した柴野と竹ノ谷のダブルボランチは全国的に見てもトップクラスの実力を有し、松下にとっては非常に高くて分厚い壁になる。だが、それは「良いお手本がたくさんいるので、逆に僕にとっては喜ばしいことだと思っています」と、自分を成長させてくれる最高の環境だった。

「スベディさんはチームの中心で、チームをまとめるキャプテンシーもある選手で、守備が特長的。柴野さんはゲームメイクだったり、ゴール前でのアイデア力だったり、ドリブルの質は凄いと思うので、それぞれの長所を参考にしていますし、尊敬しています。常に練習も試合も一緒にやれているので、そのチャンスを無駄にしないように、学びながら自分の課題と長所を理解して、それぞれに克服と伸ばすアプローチしていきたいです」

 さらにスタンドで声を枯らして応援していた選手権の経験も、大きな財産になっているという。

「先輩たちはあの大観衆の中で堂々としたプレーをしていたし、レベルも高くてかっこいいなと思って見ていました。悔しさももちろんありましたが、今年と来年で必ずチャンスを掴もうという前向きな気持ちになりました。それに今、選手権で優勝したことで、いろんなチームが育英を倒すために臨んでくることに対して、さらに基準を1つ上げないといけないという頭が全員にあるからこそ、僕は2つ、3つ上げていかないといけない環境なんです。それも大きな刺激になっています」

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