日本代表が垣間見せたのは、精神的な弱さだった。
今回の招集メンバーを発表する際に指揮官がキーワードに挙げた「インテンシティ」――「限られた時間とスペースのなかでのスピーディかつ力強いプレー」をほとんど実践できず、要所を抑えたブルガリアのディフェンスに苦戦。清武弘嗣、香川真司、乾貴士の元セレッソトリオが2列目に並んだ時間帯には流れるようなパス回しからゴールに迫る場面もあったが、相手の守備網を引きちぎるほどの迫力や怖さはなかった。最終局面で幅と奥行の両方をもたらす本田と岡崎の存在価値を、皮肉な形で証明してしまったと言える。
90分間を通して迫力や怖さを欠いた一因は、決め手を欠いたFWふたりにもあるだろう。前田遼一もハーフナー・マイクも枠内シュートはゼロ。76分と90+1分にいずれもエリア内からヘディングシュートを放ったハーフナーだが、DFにきっちり身体を当てられていた。太い柱が見あたらないCFは、このままならアキレス腱になりかねない。
守備面では、やはりセットプレーからの2失点が気がかりだ。カナダとの親善試合(3月22日)、敵地でのヨルダン戦(3月26日)に続きリスタートからあっさりやられている体たらくについては、吉田麻也も「腑に落ちない」とコメント。1失点目は川島永嗣のパンチングミス、ふたつ目は長谷部誠のオウンゴールだから崩されたわけではないと、そんな見方もできなくはないが、内田篤人は「それ以前にファウルの取られ方がもったいない」と指摘する。
敗戦を受けて長友は「負けている状況で後ろにボールを下げていては、世界と戦えない。このままならコンフェデでも全敗する」と警鐘を鳴らす。失態を演じたブルガリア戦で日本代表が垣間見せたのは、精神的な弱さだ。「本当に強いチームならここで負けない。本番前の練習試合でも大学生との試合でも」。内田のその言葉は的を射ている。
【日本代表・採点】
GK
1 川島永嗣 5
DF
15 今野泰幸 6
16 栗原勇蔵 5.5
22 吉田麻也 5.5
MF
3 駒野友一 6
6 内田篤人 5
7 遠藤保仁 5.5
17 長谷部誠 5
FW
10 香川真司 6
18 前田遼一 5
19 乾 貴士 6
SUB
DF
5 長友佑都 5.5
21 酒井宏樹 5.5
MF
8 清武弘嗣 6
14 中村憲剛 5.5
13 細貝 萌 ―
FW
11 ハーフナー・マイク 5.5
監督
アルベルト・ザッケローニ 5.5
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
90分間を通して迫力や怖さを欠いた一因は、決め手を欠いたFWふたりにもあるだろう。前田遼一もハーフナー・マイクも枠内シュートはゼロ。76分と90+1分にいずれもエリア内からヘディングシュートを放ったハーフナーだが、DFにきっちり身体を当てられていた。太い柱が見あたらないCFは、このままならアキレス腱になりかねない。
守備面では、やはりセットプレーからの2失点が気がかりだ。カナダとの親善試合(3月22日)、敵地でのヨルダン戦(3月26日)に続きリスタートからあっさりやられている体たらくについては、吉田麻也も「腑に落ちない」とコメント。1失点目は川島永嗣のパンチングミス、ふたつ目は長谷部誠のオウンゴールだから崩されたわけではないと、そんな見方もできなくはないが、内田篤人は「それ以前にファウルの取られ方がもったいない」と指摘する。
敗戦を受けて長友は「負けている状況で後ろにボールを下げていては、世界と戦えない。このままならコンフェデでも全敗する」と警鐘を鳴らす。失態を演じたブルガリア戦で日本代表が垣間見せたのは、精神的な弱さだ。「本当に強いチームならここで負けない。本番前の練習試合でも大学生との試合でも」。内田のその言葉は的を射ている。
【日本代表・採点】
GK
1 川島永嗣 5
DF
15 今野泰幸 6
16 栗原勇蔵 5.5
22 吉田麻也 5.5
MF
3 駒野友一 6
6 内田篤人 5
7 遠藤保仁 5.5
17 長谷部誠 5
FW
10 香川真司 6
18 前田遼一 5
19 乾 貴士 6
SUB
DF
5 長友佑都 5.5
21 酒井宏樹 5.5
MF
8 清武弘嗣 6
14 中村憲剛 5.5
13 細貝 萌 ―
FW
11 ハーフナー・マイク 5.5
監督
アルベルト・ザッケローニ 5.5
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)