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[本田泰人の眼]中国戦を見ていて覚えた“違和感”とは――苦手な“中東のアウェー”でも敵をねじ伏せるくらいの格の違いを見せてほしい

カテゴリ:日本代表

本田泰人

2024年09月09日

バーレーン戦の推奨スタメンは?

中国戦のMOMは南野。まさに水を運ぶ動きで攻撃を活性化。2ゴールという結果も残した。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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 ベスト8で敗れた今年のアジアカップでは不安ばかりが募った。その理由は4バックシステムの崩壊だ。とりわけサイドバックのタレント不足は深刻で、最終ラインの不安定な守備につながった。

 その反省点を踏まえ、6月シリーズでは4バックから3バックへ変更。これが奏功し、個々の役割が明確になり、チームが機能した。

 そして迎えた中国戦でも迷わず3バックを採用。システムは3-4-2-1で、左のウイングバックに三笘、右に堂安律の組み合わせを選び、シャドーには南野拓実、久保建英を配置した。後半途中から、右のウイングバックに伊東純也を投入し、足が止まりかけていた中国の守備陣をまさに切り裂いた。

 繰り返しになるが、中国戦では相手がカウンターすら仕掛けてこない状況だったので、日本の3バック、板倉滉、谷口彰悟、町田浩樹の仕事はほとんどなかった。攻撃面でもビルドアップでも気の利いたパスを出さなくても、右の堂安や久保、左の三笘に早めにボールを預けるだけでゴールを演出した。まさに個の違いを示したゲームだった。

 ちなみに、中国戦のMOMは三笘と南野で迷ったが、後者を選ぶ。

 どちらもこの日、黒子的な役割を全うした。三笘はただピッチにいるだけで3人を引き寄せていたことを評価。対して南野は、三笘や久保、堂安の陰で、まさに水を運ぶ動きで攻撃を活性化させた。2ゴールという結果を残した点も加味して、南野を推す。
 
 さて、次のバーレーン戦は、ライバルたちが足踏みをしているだけに、当然2連勝して勢いに乗りたい。私が監督ならば、スタメンは以下のとおりだ。

 GKは鈴木彩艶、3バックは板倉滉、谷口彰悟、町田浩樹。ボランチは遠藤航、守田英正、ウイングバックは右に伊東純也、左に三笘薫、シャドーに堂安律、久保建英、1トップに上田綺世だ。

 昔から「調子の良い時は変えない」と言われているが、MOMに選んだ南野をあえて外した。なぜなら、シャドーの位置で久保と堂安の組み合わせを見てみたいからだ。それに加えて、森保一監督はおそらく選ばないだろうが、ウイングバックに三笘と伊東をダブル起用し、立ち上がりから両サイドで主導権を握り、状況に応じて南野や中村敬斗、前田大然を投入するのがプランだ。

 気がかりなのは、2列目のタレントは多いが、1トップは上田の出来にかかっていることだ。中国戦では上田と味方とのコンビネーションでの崩しがあまり見られなかったのは残念だったが、バーレーン戦ではエースの存在感を示してほしい。

 ただし、不安材料でいえば、攻撃面よりも守備面にある。今回のチームには、冨安健洋、伊藤洋輝が怪我で呼ばれていない。3バックの層が薄い。相手の監督目線から考えたら、「町田はスピードがないから、カウンターで徹底的にそこを突いていこう」という指示があってもおかしくない。

 そんな思惑から、バーレーンが町田に対して足の速いフォワードを当ててきたら...。アジアカップを振り返っても、日本の生命線は最終ラインの安定感だ。具体的にいえば、最終ラインが高い位置をキープできるかどうか。1対1で劣勢になって押し込まれるシーンが増えてくると、アクシデントが起こりかねない。それだけに、バーレーン戦は、個人的には町田のパフォーマンスに期待したい。

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