難病を乗り越え400試合出場を達成。広島・森崎和が監督、チームメイトに絶賛されるわけ

カテゴリ:Jリーグ

中野和也

2016年05月24日

チームメイトがそのパフォーマンスを絶賛する理由とは?

森崎和の凄みをよく知るチームメイトからは絶賛のコメントが聞かれる。U-23代表で活躍する浅野も「一緒のピッチに立ってその凄さがよく分かった」。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 浅野拓磨は「広島に入って最も衝撃的だった選手」として森崎和幸の名前を挙げ、「試合を見ているだけでは分からないけれど、同じピッチに立ったらビックリする」とその凄さを力説した。
 
 過去、李忠成や西川周作といった選手たちも同じような言葉を並べ、「日本代表の主力になっても不思議ではない」と称賛した。今年の鹿島戦の敗戦後、青山敏弘は「(負傷離脱している)カズさんが戻ってくれるのを待っている」と語り、次の新潟戦で勝利した後には「カズさんが復帰してくれたことが、鹿島戦からの改善点」と口にした。あるジャーナリストは「広島のサッカーを理解しているかどうか、それは森崎和のプレーが分かっているかどうかだ」とまで言い切っている。
 
「一緒にやってみないと、偉大さが分からない」と多くの選手が指摘する彼の凄さを表現するには、やはり選手たちからの声を集めるしかあるまい。
 
「本当に上手いし、攻守に気が利いたプレーができる」(塩谷)
「カズさんのところで常に守備が完結し、攻撃がスタートする」(青山)
「ほとんどミスがない。スピードアップとスローダウン、その舵取りができる」(P・ウタカ)
「相手のボールは全部、カズさんのところに呼び込まれる。それほどポジショニングが上手い。そして球際の強さは、Jリーグでもナンバー1だと思います」(水本)
 
 パス成功率は常に90パーセントを超え、今季も1試合しか出場していない選手を除き、Jトップとなる95.2パーセントという数字を叩き出している。「ミスをしない」という証言は、この数字からも裏づけできるが、それは彼の能力のほんの一端に過ぎない。
 
 多くの選手が絶賛する「気の利いたプレー」「球際の強さ」「ポジショニング」「リズムを作る」という要素を数字化するのは難しい。試合中にスプリントする回数も決して多くはなく、試合を決定するようなパスやゴールがあるわけでもない。高さも決して弱くはないが際立ってはいない。壁のような強靱さも感じない。際立った数字や見た目のインパクトがあるわけではないだけに、彼の偉大さを証明するのは本当に難しい。
【関連記事】
【広島スタジアム問題】拝啓 “広島人”。なぜ、旧市民球場跡地にスタジアムを造ってはいけないのですか
【広島】「航平、16番を引き継いでくれないか…」清水がこだわりの背番号を変えたわけ
【広島】得点ランクトップを走るP・ウタカが挑む次なるミッションは?
2015-16欧州日本人選手の通信簿・MF編――乾、本田、香川、長谷部etc.
【ポルトガル戦|採点&寸評】随所に不可解な判定も… 決定機で浅野、野津田ら攻撃陣が不発

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ