監督として目にした感動的な光景
指導に正解はない。それはコーチ時代から実感していたことだろうが、監督になってより想いを強めているという。監督の難しさと聞かれると、この点を挙げる。
「まだ監督になって約半年で、答えがないっていう点には難しさを感じますね。相手のあることなので、何をもって正解かは分からない。
でも自分のなかでは、せっかくやるんだから後悔のないように、楽しもうっていう想いがあります。自分はそういう点で意外とポジティブな思考なのかもしれないです。だから選手たちと一緒に、とにかくチャレンジしたい。
ただそのベースにあるのはやっぱり選手に成長してほしいという想い。選手が成長してくれるなら様々な方法にトライしますし、それが正解に通じるか分からないですが、選手のことを常に考えながら行動したいですね」
「まだ監督になって約半年で、答えがないっていう点には難しさを感じますね。相手のあることなので、何をもって正解かは分からない。
でも自分のなかでは、せっかくやるんだから後悔のないように、楽しもうっていう想いがあります。自分はそういう点で意外とポジティブな思考なのかもしれないです。だから選手たちと一緒に、とにかくチャレンジしたい。
ただそのベースにあるのはやっぱり選手に成長してほしいという想い。選手が成長してくれるなら様々な方法にトライしますし、それが正解に通じるか分からないですが、選手のことを常に考えながら行動したいですね」
そのなかで今季川崎からレンタルで加入した19歳のMF大関友翔は司令塔として異彩を放ち、同じく川崎からレンタルした19歳のSB松長根悠仁ら若手も逞しく成長。24歳のFW塩浜遼がチームトップの9ゴールを挙げる活躍も見せている。
「大関と松長根はフロンターレでは紅白戦にも出られない時もあったけど、こっちでもより頑張っている。それにシーズンの最初はメンバーに入ってなかった選手が明らかに逞しくなっていたり、選手の成長を見られるのは本当に嬉しいですね」
そして寺田監督の持ち前の明るさは、クラブを取り巻く環境をもポジティブにしている印象もある。指揮官は試合後、選手とともに必ずサポーターへ挨拶へ向かっているという。
「やっぱりね、観に来てくれた人たちが喜んでいるのを見ると、めちゃくちゃ嬉しいですからね。本当にいい景色だなと」
その想いを胸に、福島というクラブのさらなる発展も目指す。
「クラブハウスなど足りないものはまだたくさんありますが、それでも素晴らしいピッチで日々、練習できているってことが、僕らのサッカーを支えてくれていますし、幸せです。
確かにフロンターレのようなトップレベルの施設があるチームと比べれば、差はありますが、むしろここには伸びしろしかない。今はお客さんも多いとは言えないですが、僕らが頑張れば、露出も増えるはずですから。
少しでも興味を持ってもらい、スタジアムに足を運んでもらえれば。そこにやりがいを感じますし、福島に活力を与えるっていうのも僕らの目標です。今もお店で声をかけてもらえる機会が少しずつ増えているんです。
だからこそ、この勢いを加速させていきたい。今はスタジアム(とうほう・みんなのスタジアム)に集まってもらえる人数は限られていますが、それが3000、4000って増えていったら僕はもう感動しちゃいますよ。そのためにも頑張ろうってなります。
それに震災からの真の意味での復興という想いも背負っているクラブで、話を聞いていると、当時被災して苦しい思いをしたスタッフもいるんですね。だからこそ福島の希望になるために活動をしているわけでもあって、僕らができることは限られていますが、成績を残して元気になってもらえたら、喜んでもらえたら、こんなやりがいはありません」
1年戦い抜いた先に「みんなが喜べる結果で、福島の街の雰囲気が少しでも変わってくれていれば嬉しい」とも話す。ただそれは「1年ですべてを変えられるわけでもない」とも理解している。
だからこそ一歩ずつ。理想を掲げながら。
その道のひとつとして、クラブは8月31日の北九州戦(18時キックオフ)で5000人を集めようとPR活動を進めている。いつもよりも多くの人が集まったスタジアムで勝利を飾れれば、寺田監督の目には改めて感動的な光景が刻まれるのだろう。
まだまだ小さい火なのかもしれない。それでも理想を追い求める福島の挑戦はきっと観る者の心を熱くしてくれるはずだ。そのチャレンジを現地で目にして見るのも良いのではないか。
■プロフィール
寺田周平 てらだ・しゅうへい/1975年6月23日、神奈川県生まれ。東海大を経て、川崎一筋でCBとしてプレーし、日本代表にも選出。引退後は川崎でアカデミーの指導などを務めながら、2020年からはトップチームのコーチとして鬼木達監督を支えた。今季から監督初挑戦として福島の指揮官に就任。
取材・文●本田健介(サッカダイジェスト編集部)
インタビュー1はこちら
インタビュー2はこちら
■8月31日はスタジアムへ!
8月31日(土) 18:00
北九州戦(とうほう・みんなのスタジアム)
は「集まれ5,000人!ユナまつり」と題し
様々なイベント(花火やベースボールシャツをプレゼントなど)を企画中!
詳細は下記へ
https://fufc.jp/lp/2024/0831/
【記事】「俺の目は間違ってねぇ」内田篤人が数年前に日本代表入りを“確信”した俊英は?「森保さんも『上まで来る』と言ってたらしい」
【PHOTO】日本代表を応援する麗しき「美女サポーター」たちを一挙紹介!
「大関と松長根はフロンターレでは紅白戦にも出られない時もあったけど、こっちでもより頑張っている。それにシーズンの最初はメンバーに入ってなかった選手が明らかに逞しくなっていたり、選手の成長を見られるのは本当に嬉しいですね」
そして寺田監督の持ち前の明るさは、クラブを取り巻く環境をもポジティブにしている印象もある。指揮官は試合後、選手とともに必ずサポーターへ挨拶へ向かっているという。
「やっぱりね、観に来てくれた人たちが喜んでいるのを見ると、めちゃくちゃ嬉しいですからね。本当にいい景色だなと」
その想いを胸に、福島というクラブのさらなる発展も目指す。
「クラブハウスなど足りないものはまだたくさんありますが、それでも素晴らしいピッチで日々、練習できているってことが、僕らのサッカーを支えてくれていますし、幸せです。
確かにフロンターレのようなトップレベルの施設があるチームと比べれば、差はありますが、むしろここには伸びしろしかない。今はお客さんも多いとは言えないですが、僕らが頑張れば、露出も増えるはずですから。
少しでも興味を持ってもらい、スタジアムに足を運んでもらえれば。そこにやりがいを感じますし、福島に活力を与えるっていうのも僕らの目標です。今もお店で声をかけてもらえる機会が少しずつ増えているんです。
だからこそ、この勢いを加速させていきたい。今はスタジアム(とうほう・みんなのスタジアム)に集まってもらえる人数は限られていますが、それが3000、4000って増えていったら僕はもう感動しちゃいますよ。そのためにも頑張ろうってなります。
それに震災からの真の意味での復興という想いも背負っているクラブで、話を聞いていると、当時被災して苦しい思いをしたスタッフもいるんですね。だからこそ福島の希望になるために活動をしているわけでもあって、僕らができることは限られていますが、成績を残して元気になってもらえたら、喜んでもらえたら、こんなやりがいはありません」
1年戦い抜いた先に「みんなが喜べる結果で、福島の街の雰囲気が少しでも変わってくれていれば嬉しい」とも話す。ただそれは「1年ですべてを変えられるわけでもない」とも理解している。
だからこそ一歩ずつ。理想を掲げながら。
その道のひとつとして、クラブは8月31日の北九州戦(18時キックオフ)で5000人を集めようとPR活動を進めている。いつもよりも多くの人が集まったスタジアムで勝利を飾れれば、寺田監督の目には改めて感動的な光景が刻まれるのだろう。
まだまだ小さい火なのかもしれない。それでも理想を追い求める福島の挑戦はきっと観る者の心を熱くしてくれるはずだ。そのチャレンジを現地で目にして見るのも良いのではないか。
■プロフィール
寺田周平 てらだ・しゅうへい/1975年6月23日、神奈川県生まれ。東海大を経て、川崎一筋でCBとしてプレーし、日本代表にも選出。引退後は川崎でアカデミーの指導などを務めながら、2020年からはトップチームのコーチとして鬼木達監督を支えた。今季から監督初挑戦として福島の指揮官に就任。
取材・文●本田健介(サッカダイジェスト編集部)
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■8月31日はスタジアムへ!
8月31日(土) 18:00
北九州戦(とうほう・みんなのスタジアム)
は「集まれ5,000人!ユナまつり」と題し
様々なイベント(花火やベースボールシャツをプレゼントなど)を企画中!
詳細は下記へ
https://fufc.jp/lp/2024/0831/
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