後半、ミランはバロテッリに代えてL・アドリアーノを投入する。49分、そのL・アドリアーノのクロスのこぼれ球をペナルティーエリア内に走り込んだフリーの本田が、ダイレクトで左足シュート。しかし、ボールはゴールポストの上を越えていった。
 
　１点が欲しいミランのブロッキ監督は、57分にベルトラッチに代えてボナベントゥーラを投入する。しかし、ローマはその直後の59分、ペナルティーエリア手前でほぼノーマークになったピャニッチがループ気味の絶妙なスルーパス。これに反応して左サイドから中央に走り込んだエル・シャーラウィが、敵GKドンナルンマの動きをよく見て冷静にゴールネットを揺らした。
 
　ローマはその３分後にストロートマンに代えてトッティをピッチに送り込み、さらにポゼッション率を高める。文字通り翻弄されるミランは、73分に右サイドから中央に切れ込んだ本田が左足で強引にシュートを放つも、またもやゴールの枠を捉えられなかった。
 
　逆にローマは81分、ペナルティーエリアの右側に侵入したトッティが絶妙なヒールパス。これ受けたサラーがシュートし、GKドンナルンマが何とか弾いたボールを途中出場エメルソンがなんなく押し込む。リードを３点差に広げて試合を決めた。
 
　ミランは86分に途中出場カラブリアが右サイドを抜けてクロスを上げ、ゴール前でバッカがヘディングシュート。一度はGKに弾かれたが、すぐに右足で押し込んで１点を返した。とはいえこれも焼け石に水で、結局は３-１でローマがミランを下した。
 
　同時刻開催だったサッスオーロ対インテルが３-１、ナポリ対フロジノーネが４-０に終わり、ローマはCLプレーオフ出場権の３位、ミランは欧州カップ戦出場圏外の７位が確定。ただ、ミランは５月21日のコッパ・イタリア決勝でユベントスに勝利すれば、来シーズンのEL出場権を得られる。
 
文：白鳥大知（サッカーダイジェストWEB）