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大きな一歩を踏み出した今夏のインターハイ。酷暑対策やレギュレーションの見直しがされたなか、史上初めて4強をプレミア勢が独占【総体】

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2024年08月05日

福島固定開催になった点は大きな価値があった

今大会では最大2連戦の日程に。選手の負担が軽減され、強度の高いプレーが担保できるようになった。写真:滝川敏之

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 さらに3連戦、1休養日、3連戦だったレギュレーションが変わり、21年度の福井大会以来となる最大2連戦のスケジュールになった。そのため、選手の負担が軽減され、強度の高いプレーが担保できるようになった点も見逃せない。「3連戦ではなくなったので良いですよ」と川口監督が明かした通り、本来の力を発揮できる環境があった。

 もちろん、プレミアリーグ勢は毎週のようにJクラブの育成組織とハイレベルな戦いを行なっており、成長スピードの加速可能な日常がある。昌平の前監督で現在はチームディレクターを務める藤島崇之氏も「プレミアリーグで戦えているのは大きい」と話すように、リーグ戦文化の浸透と切磋琢磨できる環境の整備がもたらす恩恵で強化を進めてきた。そうした状況下でインターハイの開催地とレギュレーションの変更がなされ、強豪校がより勝ち上がりやすい流れとなった。

 今後の課題は、さらなる酷暑対策として過ごしやすい夕刻のキックオフや、選手の負担を減らすためにさらなる日程の緩和が検討されるべきだろう。川口監督も選手ファーストで考えれば、やれることはあるという。
 
「今年1年やってみて、9時半と12時ではまだ暑い。であれば、夕方の3時、5時とかにしてみる。そういう形で改善されて、ブラッシュアップされていくと良いですよね。根性で連戦を戦って、気持ちの強いチームが勝つ。そういうのは変えてもらえるとありがたい」

 日程を緩和すれば、大会日数が伸びる。夕方スタートに変更すれば、場合によっては照明の問題が発生し、会場数を増やすとなれば、運営側では人数の確保が求められる。コストも増えるため、簡単に解決できる問題ではないかもしれない。だが、競技の質を担保することと選手の安全を確保するためにも再考の余地はあるだろう。

 改善点はあるとはいえ、少なくとも福島固定開催になった点は大きな価値があった。そうした意味でも大きな一歩を踏み出す大会になったのは間違いない。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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