初の日本一を果たせず。悔しさをバネに成長し続ける神村学園の名和田我空は、冬の大舞台でさらに逞しくなった姿を見せてくれるはずだ【総体】
カテゴリ:高校・ユース・その他
2024年08月04日
「2位と1位とでは天と地ほどの差がある」
[インハイ決勝]昌平 3-2 神村学園/8月3日/Jヴィレッジスタジアム
初戦の西目高戦(秋田)で2ゴールを奪うと、2回戦の高知小津高戦(高知)では圧巻の4ゴール。以降も得点を積み重ね、今大会の主役候補の名に相応しい活躍を続けたのが、神村学園高(鹿児島)のエースFW名和田我空(3年)だ。
初の日本一をかけて挑んだ昌平高(埼玉)との決勝でも輝きを放つ。最初の見せ場は前半16分。スローインからペナルティエリア左に侵入すると、ゴール前に流し込んだボールをMF福島和毅(2年)がスライディングで合わせて神村学園が均衡を崩した。
後半は高い位置で受ける場面が少なくなったが、少し低い位置に落ちてパサーとして機能。チャンスを演出しつつ、フィニッシュに絡む場面も見られたが、自身のゴールは生まれず、試合は2-3で敗れた。
試合後、悔やんだのは前半9分のシーンだ。高い位置で奪ったMF大成健人(3年)のスルーパスから、ペナルティエリア左を抜け出しシュートを放ったが、GKに阻まれた。この場面について名和田はこう振り返る。
「シュート打つ際に、どっちに打とうか迷う場面がありました。自分の力を信じきれなかった。ニアに狙ったシーンを今思えば、いつも通りファーに巻く得意なシュートを打てば良かった。今でも武器ですけど、さらに磨き上げないと決勝という舞台では出せないと思いました」
直前に福島の落としから放ったシュートがDFに当たっていたことが頭に浮かび、戸惑いが生まれたという。
チームとして、鹿児島県勢として初のインターハイ優勝を本気で狙いに行った今大会は、目標が目前に迫りながらも届かなかった。昌平の選手たちが喜ぶ姿や表彰式をまじまじと見つめた名和田は「2位と1位とでは天と地ほどの差がある」と感じたという。
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初戦の西目高戦(秋田)で2ゴールを奪うと、2回戦の高知小津高戦(高知)では圧巻の4ゴール。以降も得点を積み重ね、今大会の主役候補の名に相応しい活躍を続けたのが、神村学園高(鹿児島)のエースFW名和田我空(3年)だ。
初の日本一をかけて挑んだ昌平高(埼玉)との決勝でも輝きを放つ。最初の見せ場は前半16分。スローインからペナルティエリア左に侵入すると、ゴール前に流し込んだボールをMF福島和毅(2年)がスライディングで合わせて神村学園が均衡を崩した。
後半は高い位置で受ける場面が少なくなったが、少し低い位置に落ちてパサーとして機能。チャンスを演出しつつ、フィニッシュに絡む場面も見られたが、自身のゴールは生まれず、試合は2-3で敗れた。
試合後、悔やんだのは前半9分のシーンだ。高い位置で奪ったMF大成健人(3年)のスルーパスから、ペナルティエリア左を抜け出しシュートを放ったが、GKに阻まれた。この場面について名和田はこう振り返る。
「シュート打つ際に、どっちに打とうか迷う場面がありました。自分の力を信じきれなかった。ニアに狙ったシーンを今思えば、いつも通りファーに巻く得意なシュートを打てば良かった。今でも武器ですけど、さらに磨き上げないと決勝という舞台では出せないと思いました」
直前に福島の落としから放ったシュートがDFに当たっていたことが頭に浮かび、戸惑いが生まれたという。
チームとして、鹿児島県勢として初のインターハイ優勝を本気で狙いに行った今大会は、目標が目前に迫りながらも届かなかった。昌平の選手たちが喜ぶ姿や表彰式をまじまじと見つめた名和田は「2位と1位とでは天と地ほどの差がある」と感じたという。
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個人としても悔しさもある。今大会奪ったゴールは9ゴール。2位以下を大きく引き離して得点王に輝いたが、元日本代表のFW大久保嘉人が国見高時代に叩きだした得点数の10が目前に迫りながら届かなかった。
「超えることができなかったし、届きもしなかった」と、自身の出来には満足していない。
これまでも悔しさをバネに成長を続けてきた。昨年、U-17ワールドカップを経験してからは世界との差を縮めるため、フィジカルトレーニングに励んだ結果、今までとは見違えるほど上半身が逞しくなっている。
運動量が増えたことで守備での貢献度も高まっている。今回の負けを近未来に繋げられるかは自分たち次第。「決勝戦で負けた悔しさは自分たちしか味わっていない。有村先生も試合後に『冬は取りに行こう』と仰ってくれた。今までと同じではいけないので、チームとしての成長速度を上げて、冬に挑みたい」。
過去2年のインターハイは初戦敗退が続き、夏以降はチームの見直しを行なってきた。今大会の前には「昨年までは夏が終わって、一から頑張ろうというチーム作りをしてきたのですが、夏にしっかり積み上げたい」と口にしていた通り、最終学年を迎えた今年は年間を通じた成長をイメージしている。
タイトルは掴めなかったが、着実に成長の跡を示せたことは収穫であるのは間違いない。「この夏でゼロに戻ったのではなく、積み上げることができたと思うので、この先も積み上げて最後は笑って終われるように頑張りたいです」。そう意気込む名和田と神村学園なら、冬に一回りも二回りも逞しくなった姿を見せてくれるだろう。
取材・文●森田将義
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「超えることができなかったし、届きもしなかった」と、自身の出来には満足していない。
これまでも悔しさをバネに成長を続けてきた。昨年、U-17ワールドカップを経験してからは世界との差を縮めるため、フィジカルトレーニングに励んだ結果、今までとは見違えるほど上半身が逞しくなっている。
運動量が増えたことで守備での貢献度も高まっている。今回の負けを近未来に繋げられるかは自分たち次第。「決勝戦で負けた悔しさは自分たちしか味わっていない。有村先生も試合後に『冬は取りに行こう』と仰ってくれた。今までと同じではいけないので、チームとしての成長速度を上げて、冬に挑みたい」。
過去2年のインターハイは初戦敗退が続き、夏以降はチームの見直しを行なってきた。今大会の前には「昨年までは夏が終わって、一から頑張ろうというチーム作りをしてきたのですが、夏にしっかり積み上げたい」と口にしていた通り、最終学年を迎えた今年は年間を通じた成長をイメージしている。
タイトルは掴めなかったが、着実に成長の跡を示せたことは収穫であるのは間違いない。「この夏でゼロに戻ったのではなく、積み上げることができたと思うので、この先も積み上げて最後は笑って終われるように頑張りたいです」。そう意気込む名和田と神村学園なら、冬に一回りも二回りも逞しくなった姿を見せてくれるだろう。
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