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大きな一歩を踏み出した今夏のインターハイ。酷暑対策やレギュレーションの見直しがされたなか、史上初めて4強をプレミア勢が独占【総体】

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2024年08月05日

決勝戦は攻守ともに見応えあるゲームに

昌平が神村学園との撃ち合いを制して優勝。同校初の日本一に輝いた。写真:滝川敏之

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 令和6年度全国高校総体(インターハイ)が幕を閉じた。

 8月3日に福島県のJヴィレッジスタジアムで行なわれた決勝では、元日本代表の玉田圭司監督が率いる昌平が、注目FW名和田我空(3年)を擁する神村学園を3-2で撃破。高校年代屈指の技巧派集団で知られる両者の対戦とあって注目を集め、互いに撃ち合う展開のなか、球際の強度や勝負にこだわる姿勢も徹底。攻守ともに見応えがあるゲームだった。

 今大会を振り返ると、総体史上初めてU-18高円宮杯プレミアリーグ勢のベスト4独占は大きなトピックだろう。

 準決勝の第1試合で対戦した神村学園と米子北はU-18高円宮杯プレミアリーグWEST、第2試合で相まみえた昌平と帝京長岡も前者が同EAST、後者は同WESTの所属。ベスト8の顔触れを見ても青森山田、市立船橋が同EAST、静岡学園は同WESTで、プレミア勢以外で準々決勝を戦ったのは、U-18高円宮杯プリンスリーグ関東2部の桐光学園だけだった。

 2011年にJユース勢、街クラブ、高体連のチームが同じレギュレーションで競うプレミアリーグが創設されたなかで、夏の高校王者を決める総体でベスト4をプレミア勢が独占したケースは過去にない。

 ベスト4のうち3チームがプレミア勢だった大会は16年度にあったが、酷暑や連戦の影響で夏の全国舞台は波乱が起きやすく、強豪校や優勝候補と目されていたチームが順当に勝ち上がれない年も珍しくなかった。

 実際に昨年は茨城県リーグ1部の明秀日立が初優勝を達成。準優勝もU-18高円宮杯プリンスリーグ関東2部の桐光学園、準決勝で敗れた日大藤沢は神奈川県リーグ1部、国見は長崎県リーグ1部だった。
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 毎年のように選手が入れ替わる育成年代のリーグ戦は、先輩たちの力で翌年のカテゴリーが決まるため、プロのように今の力が現在地に直結してないケースも多い。一概にリーグ戦で括ることは難しいが、今大会においてプレミア勢が確実に結果を残したのはひとつの変化だろう。

 なぜ、このような事象が起こったのか。その要因のひとつが開催地の変更とレギュレーションの見直しだろう。

 昨年度まではインターハイの他競技と同様に各地域の持ち回り開催で、酷暑のなかで戦う大会も珍しくなかった。そうした状況を変えるべく、日本サッカー協会が高体連側に働きかけ、2021年の7月に開催地の固定が決定。3年間の準備期間を経て、今大会から男子サッカー競技は福島県、女子サッカー競技は北海道で実施されることになった。

 実際に今大会では、30度を超える日が続いた一方で、過去の大会に比べれば、凌げない暑さではなかったように思える。風が入ったり、陽が陰れば、過ごしやすさは格段に違う。各高校の指導者や関係者と話していても、そうした声が多く聞かれた。静岡学園の川口修監督もこう話す。

「今回、本来の開催地である九州で戦っていれば、かなりしんどかったと思う。(体力を消耗する)前からのプレスなどはできなかったと思う。非常にやりやすさはある。暑さはあるけど、例年に比べればいいと感じた」

 北海道などに比べれば暑さの問題はまだあり、ブラッシュアップする必要はあるが、選手の負担が和らいだのは事実だ。

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