「世界最高の3チーム」を全て倒しての初欧州制覇はなるか!?

2年前、リスボンでのマドリード・ダービーでは土壇場で失望を味わい、シメオネ自身は延長戦でピッチに乱入して退席処分を食らっている。雪辱の機会は早くも訪れた。 (C) Getty Images
試合後、敗れたバイエルンのアルトゥーロ・ビダルは吐き捨てた。
「アトレティコの醜いサッカーが、世界最高のサッカーと戦った。彼らがボールを目で捉えられたのは、ゴールの場面だけだったよ。サッカーでは、より優れているチームが常に勝つとは限らない。今日のようにね。彼らはファイナリストには相応しくない」
負け惜しみにしか聞こえないコメントだ。アトレティコの戦力でバイエルンやバルセロナ、レアル・マドリーを倒すには、あの方法が唯一と言っていい選択肢である。
チームの戦力値を表わすうえで大きな基準となる保有選手の推定市場総計で見ると、アトレティコはこの3チームの約半分なのだ。
アトレティコはそのタレント力の差を戦術と闘志で埋め、勝利をモノにした。「美しくスペクタクルなスタイルだけがサッカー」という考え方は、全てを備えたトップ・オブ・トップのチームの身勝手な言い分だ。
試合後、シメオネは満足気にこう語った。
「前半のバイエルンは凄まじかった。しかし、オブラクがミュラーのPKを止めてから、我々は良いリアクションを見せた。その後、ハーフタイムにしっかり話し合い、後半は全く違うものとなったんだ。そうしてゴールが生まれ、それが我々を目標へと近づけた」
そして、こう続ける。
「世界最高の3チームのうち、2チーム(バルセロナとバイエルン)を倒して決勝に到達したんだ。大きな満足感を感じている。私は選手たちの個性によってプレーすること、そして自分たちのポテンシャルを高められるよう努めている。我々は逆境を乗り越える術を知っていたんだ」
決勝の相手は、その「世界最高の3チーム」の最後のひとつであるレアル・マドリーだ。2年前、同じくCL決勝の舞台で後半アディショナルタイムに追いつかれ、延長戦の末に1-4で敗れた相手だ。
チョリズモを胸に戦うシメオネと選手たちは、このまま欧州の頂点まで駆け上がるのか。括目に値する。
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWeb)
「アトレティコの醜いサッカーが、世界最高のサッカーと戦った。彼らがボールを目で捉えられたのは、ゴールの場面だけだったよ。サッカーでは、より優れているチームが常に勝つとは限らない。今日のようにね。彼らはファイナリストには相応しくない」
負け惜しみにしか聞こえないコメントだ。アトレティコの戦力でバイエルンやバルセロナ、レアル・マドリーを倒すには、あの方法が唯一と言っていい選択肢である。
チームの戦力値を表わすうえで大きな基準となる保有選手の推定市場総計で見ると、アトレティコはこの3チームの約半分なのだ。
アトレティコはそのタレント力の差を戦術と闘志で埋め、勝利をモノにした。「美しくスペクタクルなスタイルだけがサッカー」という考え方は、全てを備えたトップ・オブ・トップのチームの身勝手な言い分だ。
試合後、シメオネは満足気にこう語った。
「前半のバイエルンは凄まじかった。しかし、オブラクがミュラーのPKを止めてから、我々は良いリアクションを見せた。その後、ハーフタイムにしっかり話し合い、後半は全く違うものとなったんだ。そうしてゴールが生まれ、それが我々を目標へと近づけた」
そして、こう続ける。
「世界最高の3チームのうち、2チーム(バルセロナとバイエルン)を倒して決勝に到達したんだ。大きな満足感を感じている。私は選手たちの個性によってプレーすること、そして自分たちのポテンシャルを高められるよう努めている。我々は逆境を乗り越える術を知っていたんだ」
決勝の相手は、その「世界最高の3チーム」の最後のひとつであるレアル・マドリーだ。2年前、同じくCL決勝の舞台で後半アディショナルタイムに追いつかれ、延長戦の末に1-4で敗れた相手だ。
チョリズモを胸に戦うシメオネと選手たちは、このまま欧州の頂点まで駆け上がるのか。括目に値する。
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWeb)