• トップ
  • ニュース一覧
  • ある天才少年の今――幼稚園時から名波浩にも似た才気を放ったレフティが、荒波を乗り越えて見据える場所

ある天才少年の今――幼稚園時から名波浩にも似た才気を放ったレフティが、荒波を乗り越えて見据える場所

カテゴリ:Jリーグ

加部 究

2016年04月26日

23歳のラップタイムは遅すぎるが、一気に加速がつく予感も。

2節の浦和戦では、ジェイの決勝ゴールをお膳立て。抜群のボディバランスと狙いの良さを見せつけた。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 そんなレフティを救ったのは、先輩の天才レフティだった。きっとレフティ同士は、右利きの凡人には理解し難い感性で通じ合っているに違いない。名波監督は小林祐希を、10番で輝き続けたユース年代までと同じくトップ下に引き上げ、信頼して使い続けた。一転して背番号も「4」と大幅減になった。
 
 昨年の夏に別件の取材で磐田を訪問し、久々に祐希に再会した。常時出場はしていたが、納得のプレーができていない。そう吐露され「こんな時、どうすればいいんですかね」と向けられた。
 
「いい? オレ、サッカー選手じゃないからさ」
 
 笑って別れたが、きっとそんなことは指揮官がお見通しだった。しばらく祐希はスタメンから外れた。しかし、復帰してからJ1昇格を決めるゴールへと上昇軌道を描いた。
 
 1999年、バルセロナのカンプ・ノウで欧州チャンピオンズ・リーグ決勝が行なわれた。祐希にはリバウドの10番、愚息にグアルディオラの4番のユニホームを土産にした。今にしてみれば祐希にペップのほうが良かったかな、とも思う。
 
 小学3年生までの祐希を知る立場からすれば、23歳のラップタイムは遅過ぎる。しかし荒波を乗り越えてきて、一気に加速がつく予感も十分にある。今なら見上げる日本代表の4番も、それほど高すぎるとは感じていないかもしれない。
 
文:加部 究( スポーツライター)
 
【関連記事】
【日本代表コラム】Jで最も点を取る男「大久保嘉人」は代表に必要ないのか!?
【岡崎慎司|独占インタビュー】プレミア優勝決定!! レスター躍進の要因は?
【磐田】松井大輔がいよいよ本領発揮。名波監督も脱帽する34歳の「超一流プロの振舞い」とは?
【J1ベストイレブン】ここ一番で見せた武藤&宇佐美の決定力! 首位奪取の浦和、鹿島撃破の柏から各3人を選出|1stステージ・8節
【鹿島】調子を落としても“外せない”柴崎岳に要求されるスペシャルな働き
【広島】得点ランクトップを走るP・ウタカが挑む次なるミッションは?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ