【セルジオ越後の天国と地獄】Jリーグは少しでも早くリーグ戦の再調整に努めるべき

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2016年04月25日

原氏のフットサル参加は、ちょっと違うんじゃないかな。

各クラブが募金を呼びかけるなど、今回もサッカー界が協力し合って、困難に立ち向かってほしい。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 Jリーグの原副理事長は被災地を訪問したらしいね。支援物資を届けたり、ロアッソの被災情報を収集するのはいいとして、避難所内で子どもたちと一緒にフットサルをするのは、ちょっと違うんじゃないかな。しかも、それをニュースとして流すのはどうかと思うよ。
 
 巻などロアッソの選手たちがやるのはまったく問題ない。むしろ、歓迎すべきことだ。でも、リーグ戦の再調整など原氏にはもっとやるべきことがあるはず。
 
 サッカー界の貢献度を示そうと思っているのかもしれないけど、フットサルをすることでリーグ戦の問題が解決されるのならば、毎日、ボールを蹴っていればいいんだ。
 
 試合の開催はもちろん、ロアッソがサッカークラブとしての“日常”を早く取り戻せられるような環境作りも重要だろう。今後の状況次第で、もし仮に熊本県内での活動が難しくなったとしたら、別の場所でチームを受け入れる体制をすぐに整えるべきだ。そこで生活ができて、練習に打ち込め、試合もこなせるようにする。それがJリーグに課せられている責務だと思う。
 
 今回の大惨事を受けて、「サッカーをしている場合ではない」という意見があるかもしれない。その気持ちはよく分かる。でも、Jリーガーはアマチュアじゃない。プロなんだ。彼らにとってサッカーは仕事だ。自粛する必要はない。こうした風潮が煙たがられるようならば、日本にはいつまでたってもプロ社会は浸透しないだろうね。
 
 他県にいる熊本出身の選手たちの中には、個々で地元に戻って必要な物資を届けたりする者もいるようだ。それは素晴らしいけど、自分のクラブでの活動をないがしろにしてまで、するべきではないと思う。やはり彼らもプロだし、支援活動をするにしても、自分の仕事をしっかりとこなしたうえでなければ、それも所詮はアマチュアの行動だ。
 
 いずれにせよ、東日本大震災の時もベガルタは乗り越えたんだ。ロアッソにできないわけはないし、今回もサッカー界が協力し合って、困難に立ち向かってほしい。
 
 地震災害の犠牲となられた方々、ご家族の皆様に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 
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