「ゴールから逆算してシンプルに攻めることも必要」玉田圭司監督が“技巧派集団”昌平に新たな風を吹かせる「違ったスタイルを作っていければ」
カテゴリ:高校・ユース・その他
2024年05月17日
一番の願いは個々の成長
玉田監督が戦い方の幅を広げようとしているのも、「対戦相手や戦況に応じて臨機応変に変わっていけるのが本物の良い選手」という考え方があるから。実際、彼自身も23年のプロキャリアの中で様々な役割を担い、変化していった。
習志野高校から柏レイソル入りした若手時代は左ウイングが主戦場で、左45度からのドリブルシュートで一世を風靡していたが、岡田武史監督が率いる日本代表やセレッソ大阪時代は1トップでプレー。他の環境では2トップの一角に陣取ったり、トップ下に近いポジションに入るなど、指揮官の要求に最大限に応えていたのだ。
「僕自身は現役時代、それぞれの監督から『ああしろ、こうしろ』と具体的な指示を受けたことはほとんどなかった。『あまり引いてくるな』『前に張っていろ』といったザックリしたことは言われましたけど、自分なりに必要だと思えば、少し中間的な位置に下がってボールを受けたり、チームを円滑に動かすようなことはやっていました。
昌平の選手たちは育成年代だから、いろんな役割やポジションにトライして、考えながらプレーすることが大事なんです。そういうなかでも自分のストロングを出すことを忘れてほしくない。やっぱり武器のある選手は強いですし、チームが勝つためにも必要なこと。自分も長年、そう考えながら取り組んできました」
習志野高校から柏レイソル入りした若手時代は左ウイングが主戦場で、左45度からのドリブルシュートで一世を風靡していたが、岡田武史監督が率いる日本代表やセレッソ大阪時代は1トップでプレー。他の環境では2トップの一角に陣取ったり、トップ下に近いポジションに入るなど、指揮官の要求に最大限に応えていたのだ。
「僕自身は現役時代、それぞれの監督から『ああしろ、こうしろ』と具体的な指示を受けたことはほとんどなかった。『あまり引いてくるな』『前に張っていろ』といったザックリしたことは言われましたけど、自分なりに必要だと思えば、少し中間的な位置に下がってボールを受けたり、チームを円滑に動かすようなことはやっていました。
昌平の選手たちは育成年代だから、いろんな役割やポジションにトライして、考えながらプレーすることが大事なんです。そういうなかでも自分のストロングを出すことを忘れてほしくない。やっぱり武器のある選手は強いですし、チームが勝つためにも必要なこと。自分も長年、そう考えながら取り組んできました」
藤島崇之前監督も「玉田のプロ経験は他の人にはないものだし、非常に説得力がある。それを可能な限り、選手に伝えてほしい。『生きる教材』が目の前にいるんだから、何も聞かないのはもったいないし、もっといろいろ質問してほしいですね」と熱望する。
残念ながら、今の昌平には「玉田さん、代表の頃はどうだったんですか?」といった質問を真正面からぶつけてくるタイプがほとんどいないというが、指揮官は彼らが自発的にアクションを起こしてくれるのを辛抱強く待つ構えだ。
「プレミア制覇とか選手権優勝とか、そういう目標は設けていませんが、とにかく選手たち個人個人を成長させたいというのが今、僕が一番願っていること。個々が伸びれば、試合内容も良くなるし、結果は自ずとついてくる。そうなるように、トライ&エラーを続けていきます」と玉田監督は新たな決意を口にした。
「玉田のような元日本代表経験者が高体連の監督になってくれたのは前向きな要素。彼が良い刺激を与えてくれると思います」と大津高校の平岡和徳・テクニカルアドバイザーも期待を寄せていた。ここから彼らがどのような軌跡を辿るのかを注視していきたい。
※第2回終了(全3回)
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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残念ながら、今の昌平には「玉田さん、代表の頃はどうだったんですか?」といった質問を真正面からぶつけてくるタイプがほとんどいないというが、指揮官は彼らが自発的にアクションを起こしてくれるのを辛抱強く待つ構えだ。
「プレミア制覇とか選手権優勝とか、そういう目標は設けていませんが、とにかく選手たち個人個人を成長させたいというのが今、僕が一番願っていること。個々が伸びれば、試合内容も良くなるし、結果は自ずとついてくる。そうなるように、トライ&エラーを続けていきます」と玉田監督は新たな決意を口にした。
「玉田のような元日本代表経験者が高体連の監督になってくれたのは前向きな要素。彼が良い刺激を与えてくれると思います」と大津高校の平岡和徳・テクニカルアドバイザーも期待を寄せていた。ここから彼らがどのような軌跡を辿るのかを注視していきたい。
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