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【連載】小宮良之の『日本サッカー兵法書』 其の六十六「岡崎慎司の美技が示した“ひらめき・創造性”の正体」

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2016年04月14日

想像するから先を読める。先が読めれば、選択肢が増える――。

先を読み、豊富な選択肢のなかから最適のものを選び、プレーに移す。これを瞬時に行なうには、日々の練習で身体に覚え込ませるしか術はない。写真はラウール。 (C) Getty Images

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 イメージは“予測”にも通じる。
 
 例えばスペインでは、「ストライカーがボールを呼び込む時、ボールの行方を見るな」と教えられる。それには、ボールを見るという行為を捨てることによって、相手より一歩早くボールにコンタクトする、という意味合いがある。
 
 同時に、常にボールの軌道をイメージし、それを自分のものにせよ、という教えでもある。そのためには、予測がなければ何も始まらない。
 
 二度と同じプレーが起きないゲームにおいては、プレーの流れをイメージし、幾つもの予測を行ない、最善の選択をすることが求められる。
 
 まだ目に見えていない風景を、はっきりと想像できるか?――。この条件をクリアできるのが、一流選手なのだろう。
 
 当然ながら、イメージはひとつであってはならない。局面によって、ひっきりなしに移り変わる。
 
 複数の予測から、瞬時に選択を切り替えられるか。それが、ひらめき、もしくは創造性として語られるものの正体でもあるのだ。
 
文:小宮 良之(スポーツライター)
 
【著者プロフィール】
小宮良之(こみや・よしゆき)/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、2016年2月にはヘスス・スアレス氏との共著『「戦術」への挑戦状 フットボールなで斬り論』(東邦出版)を上梓した。
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