デ・リフトはさまざまなタイプのセンターバックとコンビを組むことができる柔軟な選手だと思いますが、キム・ミンジェとウパメカノのアスリート能力が高すぎるので、現状はなかなか定位置を掴むのが難しい。自分がバイエルンの監督だったとしても、4バックの中央にはキム・ミンジェとウパメカノを並べます。
もちろん補完性を考えると、デ・リフトのようなラインの統率に長けた選手は入れておきたい。それこそフィルジル・ファン・ダイク級のセンターバックであれば、キム・ミンジェやウパメカノの相方として申し分ないです。まさにいまのリバプールで、フィジカル能力の高いイブライマ・コナテとペアを組んでいるようなイメージです。
ただ現状では、圧倒的な個の力を持ったキム・ミンジェとウパメカノのコンビがファーストチョイス。冬の移籍でエリック・ダイアーも加わりましたから、ブンデス逆転優勝を目指す終盤戦(編集部・注/4月14日のブンデスリーガ20節でレバークーゼンの優勝が決定した)でトゥヘル監督がセンターバックに誰を並べるのか、楽しみですね。
[プロフィール]
林陵平(解説者/元東京V、柏など)
186cm・80kgの大型ストライカーとして鳴らした元Jリーガー。ヴェルディ・アカデミーと明治大学を経て2009年に東京ヴェルディとプロ契約し、翌年から柏、山形、水戸、ヴェルディ、町田、群馬を渡り歩き、2020年シーズンをもって現役引退した。Jリーグ通算成績は300試合・67得点。自他ともに認める「欧州サッカーマニア」で、海外選手のゴールセレブレーションを取り入れて話題にもなった。現在もあらゆる動画やニュースに目を配り、X(@Ryohei_h11)では海外ネタを日々つぶやき中。21年から23年までは東京大学ア式蹴球部の監督を務めた。24年2月には著書『林陵平のサッカー観戦術』(平凡社)を出版。最近は欧州サッカーの解説者としても人気を博す。1986年9月8日生まれ、東京都出身。
取材・文●尾池史也(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
※『ワールドサッカーダイジェスト』2024年3月21日号から転載・加筆。
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