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【マドリー番記者のクラシコ展望】モチベーションとコンディショニングで勝る白い巨人に分が

カテゴリ:連載・コラム

パブロ・ポロ

2016年03月31日

ロナウドでもベイルでもなくベンゼマこそが鍵を握る。

中盤での攻防も焦点のひとつ。モドリッチ(右)が素早く前線へとつないで効果的にカウンターを演出できれば勝機は十分ある。(C)Getty Images

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 今週のチーム練習を見ていて驚かされたのが、カリム・ベンゼマの心身両面での充実ぶりだ。彼はフランス代表に招集されず、代表ウイークをマドリードで過ごした。

 ある日の練習のミニゲームでのことだ。3人をドリブルで次々とかわし、あっさりとゴールに流し込んだ。驚く周りの選手たち。代表に呼ばれなかった悔しさ、そして2週間ゆっくりと調整して仕上げたフィジカルコンディション。クリスチアーノ・ロナウドでも、ガレス・ベイルでもない。このベンゼマこそが、今回のクラシコにおけるマドリーの鍵を握っている。

 チームとして重要になるのは、ジョゼ・モウリーニョ体制下のような、中盤からの激しいプレスをいま一度取り戻せるかどうか。攻撃面では、起点となるルカ・モドリッチが自由にボールに触れるかが肝になる。それを敵のセルヒオ・ブスケッツにやられるようだと、勝機は見えてこない。

 かつてこの対戦は、バルサがボールを支配して攻め続け、マドリーがカウンターからワンチャンスを狙う、というのが常だった。しかしいまや、むしろバルサの方がカウンターをより効果的に使いこなしている。自陣からの素早いパス交換で迅速にMSNにつなぐという展開を、今シーズンは何度も目にしている。

 相手に攻めさせて、最終ラインの後方にできたスペースを突く。

 どことなく不思議な感覚ではあるが、両チームともそれを狙っている。

 0-4の復讐心、100パーセントのベンゼマの出来、そしてポゼッションを放棄する両チームの策略――。勝負を決するポイントは、この3つだろう。

文:パブロ・ポロ(マルカ紙)
翻訳:豊福晋

【著者プロフィール】
Pablo POLO(パブロ・ポロ)/スペイン最大のスポーツ紙『マルカ』でレアル・マドリー番を務める敏腕記者。フランス語を操り、フランスやアフリカ系の選手とも親密な関係を築いている。アトレティコ番の経験もあり、首都の2大クラブに明るい。
 
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