ロナウドでもベイルでもなくベンゼマこそが鍵を握る。
今週のチーム練習を見ていて驚かされたのが、カリム・ベンゼマの心身両面での充実ぶりだ。彼はフランス代表に招集されず、代表ウイークをマドリードで過ごした。
ある日の練習のミニゲームでのことだ。3人をドリブルで次々とかわし、あっさりとゴールに流し込んだ。驚く周りの選手たち。代表に呼ばれなかった悔しさ、そして2週間ゆっくりと調整して仕上げたフィジカルコンディション。クリスチアーノ・ロナウドでも、ガレス・ベイルでもない。このベンゼマこそが、今回のクラシコにおけるマドリーの鍵を握っている。
チームとして重要になるのは、ジョゼ・モウリーニョ体制下のような、中盤からの激しいプレスをいま一度取り戻せるかどうか。攻撃面では、起点となるルカ・モドリッチが自由にボールに触れるかが肝になる。それを敵のセルヒオ・ブスケッツにやられるようだと、勝機は見えてこない。
かつてこの対戦は、バルサがボールを支配して攻め続け、マドリーがカウンターからワンチャンスを狙う、というのが常だった。しかしいまや、むしろバルサの方がカウンターをより効果的に使いこなしている。自陣からの素早いパス交換で迅速にMSNにつなぐという展開を、今シーズンは何度も目にしている。
相手に攻めさせて、最終ラインの後方にできたスペースを突く。
どことなく不思議な感覚ではあるが、両チームともそれを狙っている。
0-4の復讐心、100パーセントのベンゼマの出来、そしてポゼッションを放棄する両チームの策略――。勝負を決するポイントは、この3つだろう。
文:パブロ・ポロ(マルカ紙)
翻訳:豊福晋
【著者プロフィール】
Pablo POLO(パブロ・ポロ)/スペイン最大のスポーツ紙『マルカ』でレアル・マドリー番を務める敏腕記者。フランス語を操り、フランスやアフリカ系の選手とも親密な関係を築いている。アトレティコ番の経験もあり、首都の2大クラブに明るい。
ある日の練習のミニゲームでのことだ。3人をドリブルで次々とかわし、あっさりとゴールに流し込んだ。驚く周りの選手たち。代表に呼ばれなかった悔しさ、そして2週間ゆっくりと調整して仕上げたフィジカルコンディション。クリスチアーノ・ロナウドでも、ガレス・ベイルでもない。このベンゼマこそが、今回のクラシコにおけるマドリーの鍵を握っている。
チームとして重要になるのは、ジョゼ・モウリーニョ体制下のような、中盤からの激しいプレスをいま一度取り戻せるかどうか。攻撃面では、起点となるルカ・モドリッチが自由にボールに触れるかが肝になる。それを敵のセルヒオ・ブスケッツにやられるようだと、勝機は見えてこない。
かつてこの対戦は、バルサがボールを支配して攻め続け、マドリーがカウンターからワンチャンスを狙う、というのが常だった。しかしいまや、むしろバルサの方がカウンターをより効果的に使いこなしている。自陣からの素早いパス交換で迅速にMSNにつなぐという展開を、今シーズンは何度も目にしている。
相手に攻めさせて、最終ラインの後方にできたスペースを突く。
どことなく不思議な感覚ではあるが、両チームともそれを狙っている。
0-4の復讐心、100パーセントのベンゼマの出来、そしてポゼッションを放棄する両チームの策略――。勝負を決するポイントは、この3つだろう。
文:パブロ・ポロ(マルカ紙)
翻訳:豊福晋
【著者プロフィール】
Pablo POLO(パブロ・ポロ)/スペイン最大のスポーツ紙『マルカ』でレアル・マドリー番を務める敏腕記者。フランス語を操り、フランスやアフリカ系の選手とも親密な関係を築いている。アトレティコ番の経験もあり、首都の2大クラブに明るい。