後半開始後も攻勢に立ったレスターは、47分に岡崎が相手DFを背負いながら、反転して強烈なシュートを見舞う。これは枠を捉えられなかったものの、その後もチームは主導権は握り続けた。
 
　一方、昨年12月19日のストーク戦以来のリーグ戦勝利を手にしたいクリスタル・パレス。パーデュー監督はハーフタイム中にアデバヨール、スアレに代えて、サコ、ケリーを投入し、布陣も４-３-３に変更して攻撃に打って出る。
 
　この打開策は開始直後こそ、アイデアと迫力に欠けたものの、時間の経過ともに徐々に機能し始め、70分、73分と、サコとケリーがそれぞれクロスからチャンスを演出するなど、追い上げへの可能性を感じさせた。
 
　見かねたレスターのラニエリ監督は、76分に岡崎に代えて、ウジョアを投入するいつもの交代策を講じ、前線で確実にタメを作って、時間を経過させようとする。
 
　この守備に重きを置く策は狙い通りに奏功し、ゴール前に堅牢を築いたレスターはクリスタル・パレスの猛攻を凌ぎきって封殺。貴重な３ポイントを手にし、勝点を66に伸ばした。
 
　今節はノーゴールに終わった岡崎だったが、要所で好調さを窺わせるプレーを披露。この日はサイドに開いてチャンスメイクに参加するなど多彩な動きを見せ、ゴール前では積極的に前を向いてシュートシーンを作り出していた。
 
　47分にマーカーを背負いながら反転して見舞った強烈な一撃は、得点にこそならなかったが、フィジカルの強いDFに対してもシュートまで持ち込めるという成長を示すプレーだった。
 
　移籍してからしばらくは苦手としていたイングランド特有の激しい競り合いにも、彼らが持ち合わせていない素早い動き出しと身のこなしで対応するなど、今や首位をひた走るレスターに欠かすことのできない存在にまで昇り詰めた。
 
　イングランドで奮闘し、成長を続ける岡崎。プレミアリーグは２週間空くことになるが、その間に行なわれるワールドカップ予選で、今度は日本代表にも良い影響をもたらすことが期待される。