ハイレベルなポジション争い。危機感が“格上”相手の善戦を引き出す。
格上を相手に合計90分を戦ってこのスコアは、健闘と言っていいだろう。大きな収穫と言えば、メンバーが入れ替わっても、どの布陣でも大崩れをしなかったこと。攻撃のバリエーションやアイデアでは不満は残るが、セットプレー以外で点を与えなかったこと、流れの中でスライドやマーク、球際をしっかりと遂行して、チャンスを作らせなかったことは大きな意義がある。
「失点をしない。これが重要だと思う。どんな環境下でも最後まで集中力を切らさず戦えば、必ず結果が付いて来ると思っています」とCB町田浩樹が語ったように、アジアを戦う上で、失点をしないことは大前提にある。
過去4度敗れ続けている一発勝負の準々決勝では、なおのこと失点をしない戦いが求められる。パワーやスピードに勝る相手に対して、CBを軸に組織的に守り、1対1の局面でも臆することなく挑んでいかなければならない。そうした姿勢を大学トップクラスの選手たちを相手に表現することができた。
レベルの高い相手にも立ち向かえた要因としては、ポジション争いが挙げられる。とりわけCBの争いは熾烈を極めており、中山、冨安、橋岡大樹(浦和ユース)、町田、野田と高さと強さを兼備した選手がしのぎを削っているのだ。
「立ち止まっているとすぐに奪われる環境」(町田)と、それぞれが抱く危機感がチームを良い方向に導いている。中盤では神谷が存在感を発揮し、FWは小川を軸に、垣田、森、岩崎、和田昌士(横浜FM)、邦本宣裕(福岡)と、個性的な選手が競争に加わっており、選手層も一段と厚くなっている。
本番まであと7か月。この競争の原理を弱めることなく、最後までより熾烈な争いを続けていけるかどうかが、5大会ぶりのアジア突破への鍵になりそうだ。
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「失点をしない。これが重要だと思う。どんな環境下でも最後まで集中力を切らさず戦えば、必ず結果が付いて来ると思っています」とCB町田浩樹が語ったように、アジアを戦う上で、失点をしないことは大前提にある。
過去4度敗れ続けている一発勝負の準々決勝では、なおのこと失点をしない戦いが求められる。パワーやスピードに勝る相手に対して、CBを軸に組織的に守り、1対1の局面でも臆することなく挑んでいかなければならない。そうした姿勢を大学トップクラスの選手たちを相手に表現することができた。
レベルの高い相手にも立ち向かえた要因としては、ポジション争いが挙げられる。とりわけCBの争いは熾烈を極めており、中山、冨安、橋岡大樹(浦和ユース)、町田、野田と高さと強さを兼備した選手がしのぎを削っているのだ。
「立ち止まっているとすぐに奪われる環境」(町田)と、それぞれが抱く危機感がチームを良い方向に導いている。中盤では神谷が存在感を発揮し、FWは小川を軸に、垣田、森、岩崎、和田昌士(横浜FM)、邦本宣裕(福岡)と、個性的な選手が競争に加わっており、選手層も一段と厚くなっている。
本番まであと7か月。この競争の原理を弱めることなく、最後までより熾烈な争いを続けていけるかどうかが、5大会ぶりのアジア突破への鍵になりそうだ。
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)