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守備も攻撃同様、手探りでプレー。形や連係が整ってきた今の森保ジャパンに途中から入るのは、思った以上に大変かもしれない

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2024年01月02日

序盤はプレッシングの安定を欠く

W杯予選が始まれば、タイ戦のような機会もなかなか作れない。その意味では貴重な試合になったはずだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 守備も攻撃同様、手探りでプレーした。

 タイはGKからのビルドアップを重視し、日本のプレッシングを剥がすことにチャレンジしてきた。[4-2-3-1]の布陣から、攻撃時はボランチの22番ウィーラテップがアンカー気味に残り、18番ピチャが高い位置を取る。日本は[4-4-2]でプレスに行くため、システムのかみ合わせからウィーラテップが浮きやすい。

 3分にはGKパティワットからのパスが、細谷真大と伊藤涼の間を通ってウィーラテップへ通り、中盤へ侵入された。また、10分には右SBスパナンとウィーラテップのワンツーから、スパナンが中盤へ侵入してスルーパス。これは日本が防いだが、序盤の日本はプレッシングの安定を欠いた。

 田中碧がピチャの立ち位置を気にして前へ出られないなか、奥抜侃志と伊藤涼も中へのコースを切れていない。切れていないのに伊藤涼はCBへ寄せようとするので、ウィーラテップへのパスを簡単に通された。

 9月のドイツ戦などで見られたように、中へのパスコースを切りながら、バックパスを出させてチーム全体でじりじりと敵陣深くに追い込むような、真綿で絞めるミドルプレスを仕掛けたいが、その前段階であっさりと中へ通されて霧散する場面が目についた。
 
 攻撃だけでなく、守備もやむなし。今の森保ジャパンに途中から入るのは簡単ではない。それを思い知るような元日のタイ戦だった。

 とはいえ、プレスのかけ方については序盤、相手の負傷でゲームが中断した間に、ベンチからの指示、あるいはピッチ内の修正で徐々に改善した様子が見られた。CB町田浩樹、MF田中、伊東らは招集歴が長い選手であり、毎熊や佐野海舟も最近はよく起用されている。完全に新顔ばかりのメンバーではなく、融合を図った効果も、こうした試合中の修正力に表われていたのではないか。

 同日に発表されたアジアカップのメンバーを見れば、このタイ戦をきっかけに抜擢された選手は一人もいない。それは予想通りではあるが、こうした経験もワールドカップ予選が始まったなかでは、なかなか機会がないので、今回は貴重な試合になったのではないか。いつか、利いてくる日が来るかもしれない。

取材・文●清水英斗(サッカーライター)

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