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【なでしこ敗因検証】必勝パターンに持ち込めず…、“拠りどころ”とすべきだった守備が崩壊したのはなぜ?

カテゴリ:日本代表

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年03月09日

日本対策の戦い方を実践してきた相手への対応力に欠けていた。

横山は、今大会で輝きを放ったひとり。彼女の突破力をより活かすことはできなかったか?写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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チェック②
【修正力の欠如】
 今大会における、他国の“日本対策”は凄まじかった。宮間の言葉を借りれば、「他のゲームを見て、こういう風にやってくるだろうという戦いはどこもしてこなかった」ほどで、スカウティングしていざ対峙したら、対日本用の特別シフトが組まれていた。そこに対して、試合中の修正力を欠いたことも、結果に大きく響いた。
 
 オーストラリア戦は、前からプレッシャーをかけてくる相手に対してボールを動かし切れず。逆に「(高さを活かして)ロングボールを狙って来る」(熊谷)と予測していたところに、サイドからのクロスを中心とした攻撃に、戸惑いを隠せなかった。前述したようにクロス自体は合宿で「とことんやってきた」(鮫島)はずだが、後手に回ってしまったのだ。中国戦に関しても、「違うボールの動かし方をしてきた」と岩清水は証言している。
 
「研究されているのはどの試合も感じました。どの相手も、奪った後の素早い攻撃だけを目指している。今までのオーストラリアだったら、クロスよりは縦に速いサッカーをしてきたところを、きっと自分たちの弱点だと見てそういう攻撃を仕掛けてきたと思います。守備においても、(私たちに)ボールをある程度まではつながせて、そこで奪って一発というのを徹底していたと思います」
 
 日本は大会直前の合宿では、ポゼッションに重きを置いて練習に取り組んできた。アジアでは世界大会と比べてボールを持つ時間が増える、との予測が読み取れるが、ボールを握れていたのではなく、ある程度“握らされていた”側面があり、コンビネーションプレーでの局面打開もパスミスを連発して失敗。逆に当初はオプションにはなかったロングボールを多用するハメになってしまった。
 
 少し大袈裟に言えば、日本は「相手の手の上で踊らされていた」。本来ならば宮間らを中心に、試合中に判断して、監督の指示を体現して乗り切るところだが、修正が追い付かなかったのは悔やまれる。
 
 

佐々木監督は宮間をトップ下に置く4-2-3-1を試すなど修正を試みたが、他国の“日本対策”を上回ることはできなかった。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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