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【バイタルエリアの仕事人】vol.35 太田宏介|「理想よりも現実」黒田ゼルビア躍進の背景に美徳度外視のリスク回避。気になるセカンドキャリアは…

カテゴリ:Jリーグ

有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

2023年12月28日

ビルドアップ全盛のこの時代に頑として貫く、己のスタイル

黒田監督を迎えた町田は大躍進を遂げ、J2制覇を達成した。写真:鈴木颯太朗

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 53歳にして、今季がJリーグデビューだった黒田監督はいったいどんな人物なのか。これまで様々な指揮官とともに戦ってきた太田は、“勝利至上主義”を強く感じたようだ。ビルドアップ全盛のこの時代に頑として貫く、己のスタイルは非常に興味深い。

――◆――◆――

 黒田監督はあまり選手との距離感が近過ぎず、かといって遠過ぎず、すごく絶妙な距離で僕たちに接してくれました。ピッチを離れれば、とても気さくで優しい方ですけど、ピッチに入った時は、やっぱり勝負に対するこだわりや熱意はすごく伝わりましたし、言語化するのがとても上手なので、ミーティングやピッチ上でのアドバイス、指示はシンプルで分かりやすいです。

 プロとして何年かやっていく選手って、「球際で負けない」とか、勝負に勝つために1番大事にしなきゃいけない部分をなんとなく分かってはいるけど、薄れてきてしまう。その部分を監督は本当に口酸っぱく、シーズンを通して言ってくれて、意識が格段に上がったと思います。
 
 ただ守備をするだけじゃなくて、相手選手とボールをしっかり同一視野に置きながら、目の前の選手にやらさないことの徹底、身体の動き、視野の確保を本当に細かく、指導してくれました。そうした意識の徹底で、失点を昨シーズンよりも大幅に減らせた。とにかく、守備に対して細かったですね。

 黒田監督はおそらく今年1年での昇格を命じられていたと思うので、「リスクを負わない」のは昇格、優勝するための1番の近道ですよね。理想のサッカーは監督やコーチ陣にあると思うんですけど、やっぱり見ていて、ビルドアップ、パスを繋ぐことが美徳とされて、そのスタイルを追求しているチームでも、もったいない失点があまりに多い。

 マリノスに(アンジェ・)ポステコグルー監督が入った初年度はまさにそうだと思うし、今のトッテナムを見ても、やっぱり多いじゃないですか。1失点、2失点は後ほど大きなものになるので、黒田監督はそこはもう一切リスクを負わない。

「キーパーからの繋ぎでボールを失ったら失点になる」と口酸っぱく言われていました。まずは理想を追うよりも現実。今、目の前の試合で勝つためのサッカーを追求したのが、今年の監督、黒田さんだったなと。

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