「純粋に自分たちにフォーカス」
今年2月の段階で水戸ホーリーホック入りが内定していた得能は、今年の多くの時間を特別指定選手として水戸で過ごし、J2リーグで7試合に出場。清水エスパルスとのJ2最終戦も経験した。
「サッカー選手としてはすごく貴重な1年でした。プロのスピード感や強度のなかで、常に自分自身がチャレンジャーとして高い意識を持って取り組むことができましたし、自分の武器にも自信を持てるようになった1年で、サッカー選手としては本当に大きく成長させてもらい、水戸には感謝しかありません」
大きな感謝の気持ちを伝える一方で、仙台大は夏の総理大臣杯に東北王者として出場をするも、初戦で中央大に敗戦。この試合で得能は、先制点の起点になるが、チームは後半アディショナルタイムで失点し、延長戦ではシュートを1本も打てないまま、PK戦の末に敗れた。
選手たちのショックはこれだけに留まらなかった。東北2位として出場した富士大が快進撃を続け、なんと一気に決勝まで駆け上がると、関西王者の関西学院大を2-1で下し、東北勢として初の大学タイトルを獲得した。
「本当に『悔しい』しかなかったです」
東北の大学サッカーを長年リードしてきた名門にとっても、得能個人にとっても、富士大に先を越されたことにはいろいろな思いがあった。この時、得能は「もっとチームに貢献したい、貢献しないといけない」と強く思ったという。
「逆に富士大が突き抜けた結果を出したことで、周りが云々ということは一切抜きにして、もう一度、純粋に自分たちのことにフォーカスを当てて、やるべきことを全力でやろう、全員がそういう気持ちになれたことで、よりチームとしてまとまりができたと思います」
「サッカー選手としてはすごく貴重な1年でした。プロのスピード感や強度のなかで、常に自分自身がチャレンジャーとして高い意識を持って取り組むことができましたし、自分の武器にも自信を持てるようになった1年で、サッカー選手としては本当に大きく成長させてもらい、水戸には感謝しかありません」
大きな感謝の気持ちを伝える一方で、仙台大は夏の総理大臣杯に東北王者として出場をするも、初戦で中央大に敗戦。この試合で得能は、先制点の起点になるが、チームは後半アディショナルタイムで失点し、延長戦ではシュートを1本も打てないまま、PK戦の末に敗れた。
選手たちのショックはこれだけに留まらなかった。東北2位として出場した富士大が快進撃を続け、なんと一気に決勝まで駆け上がると、関西王者の関西学院大を2-1で下し、東北勢として初の大学タイトルを獲得した。
「本当に『悔しい』しかなかったです」
東北の大学サッカーを長年リードしてきた名門にとっても、得能個人にとっても、富士大に先を越されたことにはいろいろな思いがあった。この時、得能は「もっとチームに貢献したい、貢献しないといけない」と強く思ったという。
「逆に富士大が突き抜けた結果を出したことで、周りが云々ということは一切抜きにして、もう一度、純粋に自分たちのことにフォーカスを当てて、やるべきことを全力でやろう、全員がそういう気持ちになれたことで、よりチームとしてまとまりができたと思います」
仙台大の一員としてチームに貢献したい。何よりも1分でも長くみんなとサッカーがやりたい。この純粋な気持ちが、最後の大会でプレーからにじみ出ていた。
「何か青森山田のことを思い出しますね」
今を一生懸命に、チームのために生きる。これは得能が青森山田でずっとやってきたことであった。高校3年生の時、途中までレギュラーだったが、途中でスタメン落ちを経験すると、そこから途中出場が多くなり、最後までレギュラーの座は掴めなかった。
だが、彼は腐ることなく「チームのために全力を尽くさないと周りの選手に失礼だし、これをすることで僕自身も成長できる」と、常にチームのことを思って行動し、チャンスがきたら全力でプレーし、選手権では全試合に途中出場して、準優勝に貢献した。今の得能を見ていると、まさにあの頃そのものだった。
「選手としての価値を高めたいのはもちろんですが、仲間たちと悔いのないように、1試合でも多くやりたいというのが本音です。次は大学屈指の相手だからこそ、全力で戦いたい。今日くらいの気持ちを出して戦いたいし、地方大学の意地を見せたいです」
次なる相手は、総理大臣杯準優勝の関西学院大を5-3で下した強豪・明治大。純粋な気持ちをエネルギーに、得能は臆することなく右サイドで熱く躍動する。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「これってゴール?」青森山田の“ロングスロー弾”に反響「判定は理解できる範囲」「キーパーの安全が保証されるべき」
「ずっと苦手意識を持っていた」神村学園MF名和田我空が抱く危機感。相手の懐に入れなければ――「この先、僕の成長はない」
U-17W杯の経験をチームに還元。日章学園の2年生エース高岡伶颯の献身「プロをイメージしながらまとめていく」
「何か青森山田のことを思い出しますね」
今を一生懸命に、チームのために生きる。これは得能が青森山田でずっとやってきたことであった。高校3年生の時、途中までレギュラーだったが、途中でスタメン落ちを経験すると、そこから途中出場が多くなり、最後までレギュラーの座は掴めなかった。
だが、彼は腐ることなく「チームのために全力を尽くさないと周りの選手に失礼だし、これをすることで僕自身も成長できる」と、常にチームのことを思って行動し、チャンスがきたら全力でプレーし、選手権では全試合に途中出場して、準優勝に貢献した。今の得能を見ていると、まさにあの頃そのものだった。
「選手としての価値を高めたいのはもちろんですが、仲間たちと悔いのないように、1試合でも多くやりたいというのが本音です。次は大学屈指の相手だからこそ、全力で戦いたい。今日くらいの気持ちを出して戦いたいし、地方大学の意地を見せたいです」
次なる相手は、総理大臣杯準優勝の関西学院大を5-3で下した強豪・明治大。純粋な気持ちをエネルギーに、得能は臆することなく右サイドで熱く躍動する。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「これってゴール?」青森山田の“ロングスロー弾”に反響「判定は理解できる範囲」「キーパーの安全が保証されるべき」
「ずっと苦手意識を持っていた」神村学園MF名和田我空が抱く危機感。相手の懐に入れなければ――「この先、僕の成長はない」
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