「下を向いていても始まらない」
学校では高岡のクラスの担任もしている原監督が「普段は大人しい。ただ、サッカーになると180度変わってスイッチが入る」と話す通り、誰に対しても忌憚のない意見を言えるタイプでもある。今年3月に初めて代表を経験したことで、より具体的に言葉で伝えられるようになった。ワールドカップで自信を深めると、さらにチームを引っ張る想いが強くなった。
今回のプレーオフ前にもセットプレーで意見を口にし、代表で習った守備陣形を仲間に伝授。「いろんなものを還元してくれる。責任感が増し、チームを引っ張っていく自覚が出てきたと思う」と指揮官が話した通り、世界の舞台で一回りも二回りも大きくなってチームに戻ってきた。
本人も自身の振る舞いについて、こう話す。
「サッカーの時に遠慮していたら、本当の意味でチームは強くならない。ここからはプロをイメージしながらチームをまとめていく。将来を考えながら、自分を最大限に出せるようにしたい」
今回のプレーオフ前にもセットプレーで意見を口にし、代表で習った守備陣形を仲間に伝授。「いろんなものを還元してくれる。責任感が増し、チームを引っ張っていく自覚が出てきたと思う」と指揮官が話した通り、世界の舞台で一回りも二回りも大きくなってチームに戻ってきた。
本人も自身の振る舞いについて、こう話す。
「サッカーの時に遠慮していたら、本当の意味でチームは強くならない。ここからはプロをイメージしながらチームをまとめていく。将来を考えながら、自分を最大限に出せるようにしたい」
試合後、ベンチの脇で項垂れる選手の脇で、誰よりも早くクールダウンを始める高岡の姿があった。
「京都さんからも良い刺激をもらえた。なので、下を向く必要はないし、逆に勉強になった。僕が決めきれなかったし、まだまだ足りない部分がある。これからの自分に繋げるには、ここで下を向いていても始まらない」
昇格できなかった悔しさはあるし、先輩たちに申し訳ない気持ちもある。だが、立ち止まっているわけにはいかない。2週間後には選手権が幕を開ける。気持ちを切り替えた高岡の振る舞いは、チームを背負う者としてある意味、当然だった。
京都戦の敗北を噛み締めながら、次の目標に向かって走り出した。言葉でも行動でも、あるべき姿を示した高岡にとって、今回の悔しさもきっと成長の糧になる。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
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京都戦の敗北を噛み締めながら、次の目標に向かって走り出した。言葉でも行動でも、あるべき姿を示した高岡にとって、今回の悔しさもきっと成長の糧になる。
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